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2023 年度 実績報告書

COPDの身体活動性向上における呼吸リハビリテーションとアイリシンの役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K10738
研究機関秋田大学

研究代表者

佐野 正明  秋田大学, 保健管理センター, 准教授 (30323140)

研究分担者 塩谷 隆信  秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90170852)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードCOPD / 呼吸リビリテーション / 身体活動性 / アイリシン / マイオカイン
研究実績の概要

今年度は外来呼吸リハ(PR)を継続するCOPD患者に身体活動量(PA)向上プログラムを付加し、マイオカインと炎症性サイトカインの変化を報告した。対象は安定期COPD患者18名(76.8歳、男性83%)、介入は8週間で活動量計貸与、散歩コース設定、歩数目標設定、フィードバックを行った。マイオカイン(アイリシン、GDF-8、BDNF)濃度、炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α)濃度、歩数、中強度以上平均活動時間(MVPA)を測定した。
結果マイオカインとPAに有意相関を認めず、介入後歩数は有意増加したが、マイオカインに有意変化はなかった。アイリシンの変化量とベースラインMVPAにおいて有意相関を認め、介入前の3METs以上の活動時間が多い群でアイリシンの増加が得られる可能性が示された。
研究期間でPRとマイオカイン濃度、炎症性サイトカイン濃度、身体活動量、体組成、大腿四頭筋筋力、呼吸機能、運動耐容能の前向きコホート研究を行った。対象者29名、平均77歳、28人がGOLD stage I-Ⅲ、PAは平均7.6日が解析対象となった。
結果マイオカインとPA(歩数、MVPA)の間に有意相関を認めず、GDF-8と徐脂肪指数(FFMI)およびBDNFとTNF-αに有意相関を認めた。PA向上プログラム8週間前後で、PAは歩数で有意に増加したが、マイオカインの有意変化はなかった(Irisin 72.0 vs 73.2 ug/mL;GDF-8 4.04 vs 4.40 ng/mL; BDNF, 28.3 vs 26.2 ng/mL)。また、体組成、大腿四頭筋筋力、運動耐容能に有意変化はなかった。
既報でアイリシン分泌増加に対する運動の急性効果は認められるが、慢性的運動はアイリシンを低下させるとの報告もある。PRを継続するCOPD患者のマイオカイン濃度の解釈には注意を要すると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Tracheal small cell carcinoma with RB1 Splice site mutation treated by chemoradiotherapy: A case report2023

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto Sho、Takeda Masahide、Izumiya Yuka、Okuda Yuji、Asano Mariko、Sano Masaaki、Sato Kazuhiro、Nakayama Katsutoshi
    • 雑誌名

      Current Problems in Cancer: Case Reports

      巻: 10 ページ: 100245~100245

    • DOI

      10.1016/j.cpccr.2023.100245

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 身体活動量向上を目指した呼吸リハビリテーションが慢性閉塞性肺疾患患者のマイオカインに与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      古川大, 川越厚良,岩倉正浩,菅原慶勇,佐野正明,塩谷隆信
    • 学会等名
      第33回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会
  • [学会発表] 身体活動量向上を目指した呼吸リハビリテーションが慢性閉塞性肺疾患患者のアイリシンに与える効果2023

    • 著者名/発表者名
      古川大, 川越厚良,岩倉正浩,菅原慶勇,佐野正明,塩谷隆信
    • 学会等名
      10回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 東北支部学術集会
  • [学会発表] 令和4年度の本学学生における健康・生活実態調査結果の検討2023

    • 著者名/発表者名
      佐野正明,安保智秋,荻原佐智代,藤原友紀子,伏見雅人
    • 学会等名
      第60回全国大学保健管理研究集会東北地方研究集会

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公開日: 2024-12-25  

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