研究課題/領域番号 |
18K10743
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中辻 裕司 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (20332744)
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研究分担者 |
野口 京 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10242497)
高岩 亜輝子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (20432114) [辞退]
小西 宏史 富山大学, 附属病院, 医員 (30816012)
山本 真守 富山大学, 附属病院, 大学院医員 (80816025)
石黒 幸治 富山大学, 附属病院, 理学療法士 (90811258)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 多発性硬化症 / 経頭蓋直流電気刺激療法 / 高次脳機能 / 認知症 / 疲労 / 鬱 |
研究実績の概要 |
多発性硬化症(MS)患者に対して疾患修飾薬(DMD)の早期使用により、ある程度の脳萎縮予防効果が期待されるが、高次脳機能障害に対する有効な治療法がない。視神経脊髄炎(NMOSD)も高次脳機能障害を呈するが有効な治療法が無い。経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)や、経頭蓋直流電気刺激療法(tDCS)はワーキングメモリー機能、脳活性化、脳の機能的接続性を高めるという報告がある。本研究ではMS、NMOSDの高次脳機能障害に対してrTMS療法の検討予定であった。しかし、より非侵襲的かつ簡便で、将来の汎用性が高く、さらに当院での使用経験が豊富なtDCSを用いてその有効性を検証することを目的とし、本研究を遂行した。 富山大学附属病院脳神経内科外来に通院あるいは入院されているMS患者で本臨床研究への参加に書面で同意をいただいた患者を対象とし、2週間のtDCS療法を施行し、療法前と後3か月間に渡り高次脳機能を評価することを1タームとし、効果を検証した。評価項目として認知機能評価をRao’s Brief Repeatable Battery of Neuropsychological Tests (BRBN)、疲労度を簡易倦怠感調査票 (BFI)、うつをベックうつ病調査表 (BDI)、重症度を重症度分類総合障害度(EDSS)で評価した。また脳領域の機能的接続性の評価目的にresting stateでfunctional MRI (fMRI) を施行した。上記を6名のMS患者で実刺激、シャム刺激群に分け、ランダムに繰り返してきた。中間解析では易疲労性の改善を認め、認知機能、うつに関してもシャム刺激に比較して良好な傾向が得られつつある。本研究によりこれまで治療法の無かったMSの高次脳機能障害に対する新たな治療法を提示することができ、今後さらに展開してゆくことが重要である。
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