研究課題/領域番号 |
18K10748
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
前田 知己 大分大学, 医学部, 准教授 (80264349)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | general movement / 自発運動評価 / 脳性麻痺 / 早産児 / 神経発達症 |
研究実績の概要 |
Fidgety運動の判定を補助するシステムを本研究で試行し、研究当初の考想であった参照ビデオと判定ビデオを並列表示し比較判定する方法では、ゲシュタルト判断がかえって混乱し精度が上がらないことが明らかとなった。そこで、並列表示ではなく、個人の判定精度を上げる補助ツールの作成し、判定の際は判定ビデオのみ視る方法に変更した。補助ツールは、判定者個人で様々な判定カテゴリーのビデオを反復判定演習できる。 そのための映像教材を作成した。これは、fidgety運動を強調したビデオや、様々な判定カテゴリーのデモンストレーションビデオからなる。この教材を用いて学習した後に、1分間に編集した様々な判定の20個のビデオクリップで判定精度の調査を行った。 調査の結果本邦の評価実践者の評価精度は高くなかったので、さらに調査ビデオを用いた反復演習を行い、3か月後の別の20個のビデオを用いたフォロー調査では大幅な判定精度の向上効果が確認できた。研究成果を学術誌にopen accessで発表した。 映像教材と2回の調査で用いた演習ビデオから成る、Fidgety運動参照システムはDVDを作成し、無償で国内外の評価者や評価を志す人に配布することで研究成果の社会への還元を行っている。研究を通じて、オンラインで離れた評価者とも検討するシステムの構築もでき、本邦において持続的にfidgety運動判定が多くの評価者と連携して行える素地が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果を発表し、成果を社会に還元する事ができた。DVD完成が遅れたため、昨年度中に配布が終わらなかったため、研究期間の延長を行った。
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今後の研究の推進方策 |
成果を社会還元するために、作成した参照システムDVDを配布する。DVDを用いた判定演習の講習会を開催する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果の論文受理、参照システムDVD作成が遅れたために、成果の配布、社会への還元活動に遅れが生じたため、次年度使用額が生じた。論文受理されDVDも配布開始しており次年度前半には終了する計画である。
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備考 |
他施設と所見検討を行うためのシステム
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