研究課題
たこつぼ症候群の再発予防に運動療法が有用であるか検討を開始した。2020年3月までに13名のエントリーが出来た。平均年齢は72.0歳、男性3名が含まれている。1名が癌、2名が初回運動負荷試験に来ずに脱落し、運動負荷試験に参画できた10名であった。無作為割り付けの結果、運動療法群5名、非運動療法群5名に分けられた。壁運動の異常は1例が心室中部が無収縮となるパターンで、その他が心尖部無収縮の古典的な収縮形態を示していた。10例で研究参加時に症候限界性心肺運動負荷試験を行い、嫌気性代謝閾値(anaerobic threshold: AT)は11.8±2.4 ml/kg/min、最大酸素摂取量は15.6±5.3 ml/kg/minを示し、全体として運動耐容能は低いことが解った。2度目の運動負荷試験では、AT=10.6±3.6 ml/kg/min、最大酸素摂取量=14.9±5.5 ml/kg/minを示した。再発は認められないものの、非運動療法群で心不全死が1例認められた。運動療法を行った群でのイベントは認めなかった。今回の単施設前向き無作為割り付け介入研究では、たこつぼ症候群患者に対する運動療法は運動耐容能維持に重要な介入方法であり、再発を予防し、予後に好影響をもたらす可能性が示唆された。
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