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2020 年度 研究成果報告書

神経損傷後の加齢に伴う機能回復阻害因子を克服する薬理学的アプローチ

研究課題

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研究課題/領域番号 18K10776
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59010:リハビリテーション科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

栗本 秀  名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (70597856)

研究分担者 石井 久雄  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30738349)
建部 将広  名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (60420379)
平田 仁  名古屋大学, 予防早期医療創成センター(医), 教授 (80173243)
山本 美知郎  名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (90528829)
岩月 克之  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90635567)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード神経筋接合部 / 末梢神経損傷 / 高齢
研究成果の概要

高齢者で末梢神経損傷後の神経再支配が不良になる一因として,加齢に伴う後シナプス構造の変性が関与している可能性がある.本研究では,高齢マウスの末梢神経を損傷した長期脱神経筋に,神経移行による神経修復術を行った.脱神経筋内にWntアンタゴニストを筋注しWnt/βカテニンシグナル伝達経路を抑制することで,脱神経筋の神経再支配を改善できることがわかった.後シナプス構造の変化が顕著な高齢者の神経損傷治療にWntアンタゴシストを用いることで,神経損傷後のアセチルコリン受容体のさらなる変性を防ぎ,神経修復後の運動機能回復を改善できる可能性が示された.

自由記述の分野

末梢神経

研究成果の学術的意義や社会的意義

末梢神経損傷後の運動機能回復は,高齢になるにしたがい理想的な外科的治療が行われても,十分な機能回復が得られない.これまでの末梢神経損傷の研究において,良好な運動機能回復にはアセチルコリン受容体凝集の維持が重要であることがわかっている.後シナプス構造の変化が顕著な高齢者の神経損傷治療時にWnt/βカテニンシグナル伝達経路を抑制することで,アセチルコリン受容体凝集のさらなる断片化を防ぎ,運動機能回復を改善できる可能性が示された.薬理学的アプローチは外科的治療成績がプラトーに達した末梢神経損傷治療のブレークスルーとなり,神経損傷に対する外科的治療を補完する新しい治療法を確立する重要な成果である.

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公開日: 2022-01-27  

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