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2019 年度 実施状況報告書

他者との関係継続の予期が顔認知に及ぼす影響―fMRIを用いた基礎的検討―

研究課題

研究課題/領域番号 18K10787
研究機関首都大学東京

研究代表者

宮本 礼子  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (70404944)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードfMRI / ネットワーク解析 / 顔認知 / コミュニケーション / 関係継続予期 / 親近性
研究実績の概要

2年目にあたる2019年度は,顔データベース「CAS-PEAL Face Database」に掲載されている99594枚の画像の中から.正面向きで照明条件が同等であり,華美なアクセサリーや明確な男性性・女性性を示すアイテムを含まないニュートラルな表情の白黒画像200枚(男性100枚,女性100枚)を選定し,オンラインアンケートにて研究課題に使用するための画像選別を実施した.アンケートでは,初対面の関係継続予期判断に影響を及ぼす可能性のある性別のわかりにくさ・快不快感を統制するために,性別の判断の難易度を1(とてもやさしい)から10(とてもむずかしい)の10段階,画像の快不快度を1(とても心地よい【快】)から10(とても心地が悪い【不快】)の10段階で対象者に評価してもらった。
対象者20名(年齢平均27.15±5.85歳,21-38歳)の回答の中央値と四分位範囲を算出した。その結果,快不快で解答のばらつきが大きいあるいは極端に快・不快に回答が偏った55枚と,性別判断で判断にばらつきが大きかった24枚,およびアンケート内で画像提示に不備を認めた1枚を除外し,最終的に120枚(男性70枚,女性50枚)を実験課題として採用した。
次に,Neurobehavioral systems社のPresentationを用いて,実験の課題提示用プログラムを作成した。これらの画像は1枚4秒提示で10枚1セットのブロックデザインで提示されるようプログラミングを行った。2条件の提示順序はランダマイズし,各ブロック内に提示される課題の提示順序もランダマイズした。
本研究の条件である関係継続予期時には,提示画像に対する親近性が増加することが予想されることから,先行知見を参考に左尾状核,帯状回前部および左前頭前皮質を関心領域とする可能性を検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

予備実験実施を予定していた2020年1月に,使用予定であった課題提示用ゴーグルが故障し,実験延期となった。代替機の導入後に実験実施を予定していたが,新型コロナウィルスの蔓延に伴い,身体接触を伴う実験全般が中止となり,大学内への学生及び部外者の立ち入りが制限されることとなったため,2019年度は実験を実施することができなかった。
2020年5月現在も実験休止の状態であり,現段階で再開のめどが立たないことから,「遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

今後は,完成したプログラムの試用と関心領域設定のための予備実験を実施後,対象者のパフォーマンスデータも収集できるようプログラムを修正したのちに本実験を実施し,その成果を国内外の学会において報告していく予定である。
また,専門家の意見をもとに機能的ネットワークの解析を進め,海外の雑誌に成果を公表していきたいと考える。

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公開日: 2021-01-27  

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