研究課題/領域番号 |
18K10794
|
研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
佐藤 未希 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (70759331)
|
研究分担者 |
勝平 純司 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00383117)
東江 由起夫 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90460328)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 断端周径変化 / 月経周期における日間変動 / 日内変動 |
研究実績の概要 |
本研究は月経周期変化の影響により断端周径量が変化し,義足ソケットの不適合を訴えやすい女性大腿切断者に対し,断端周径変化量に影響を与える因子や周期を明確にすることを目的とする.周期ごとの断端周径変化量が明らかになることで,採型時期の指標を提示することができ,義足ソケットの製作適合や対象者のQOLの向上に繋がると考える. 大腿部の周径変化量を性差による日内変動と,月経周期における日間変動を分析し,女性大腿切断者の月経周期における断端周径変化量の指標を示すため,本研究では対象者を閉経前の女性大腿切断者10名,健常女性10名,男性大腿切断者10名,健常男性10名とし,皮膚トラブルや腫脹を起因とする疾患の無い40名を対象とした.月経周期間の変動を確認するため,30日前後の長期間の計測を要する. 筆者らの過去の研究では女性切断者1名に対し定量的な分析方法の確立と,日内変動および日間変動による断端周径変化量の基盤データを示したが,被験者数が少ないことが課題としてあげられた.そこで,昨年度は被験者を増やし女性切断者2名,健常女性8名の計10名を対象とし,計測方法の信頼性と妥当性の確認と断端周径の日内,日間変動を分析するため,予備実験を実施した.結果,被験者が異なった場合でも本研究方法の計測信頼性を確認し,切断者と健常女性の日内変動と日間変動には異なるパターンがあることを示唆した.これらのことから,40名の対象者に長期間の計測を実施する本研究にあたり,十分なエビデンスが得られ,計測信頼性も確保することが出来たと考える. また,これらの研究結果は第25回日本義肢装具士協会学術大会(2018.07札幌)で発表済み,第35回日本義肢装具学会学術大会(2019.07仙台)で発表を予定している.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画からはやや遅れているものの,研究実績の概要で述べたように,順調に予備実験を進め,研究準備を進めている為,おおむね順調に進捗しているといえる.
|
今後の研究の推進方策 |
速やかに研究対象者の選定を行い,計測を実施し,次年度中に被験者40名のデータを基に,解析を進める. 当初,計測方法を1)大腿部周径計測,2)体重計測,3)基礎体温計測,4)月経日計測,5)エコーによる筋硬度の計測,6)TMGによる筋の収縮特性の計測の6項目を予定していたが,申請額からの減免を鑑み,5)のエコーによる筋硬度の計測は実施せず,1)~4),6)の計測を行う.
|
次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は予備実験を実施したため,当初計画していた人件費や出張費が発生しなかった.その為,使用額に差が生じたが,次年度は研究計画に順じ計測を実施する予定であり,繰り越し金額も消化も順当に行えると考える.
|