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2023 年度 実績報告書

「身体機能フレイル」は「脳フレイル」を予測するか?安静時脳波のネットワーク解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K10807
研究機関県立広島大学

研究代表者

田中 睦英  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (20412835)

研究分担者 江口 喜久雄  九州保健福祉大学, 保健科学部, 助教 (90805053) [辞退]
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード認知フレイル / 安静時脳波 / デフォルトモードネットワーク / 姿勢バランス
研究実績の概要

65歳以上の地域在住高齢者8名(女性7名,男性1名,平均年齢76.13±5.64歳)を対象として,身体機能(身長・体重・BMI・握力・2m歩行速度・重心動揺),生活機能(基本チェックリスト),認知機能(総合的認知機能評価:MoCA-J,主観的認知機能低下尺度;MAC-Q)を測定・評価した.MoCA-Jのカットオフ点(25点)と身体フレイル基準(日本版J-CHS基準)から軽度認知障害(MCI)群(平均年齢72.25±2.87歳,女性4名)とMCIと身体フレイルを合併した認知フレイル(cognitive frailty, CF)群4名(平均年齢80.00±5.10歳,女性3名,男性1名)に分類された.個人属性と身体機能,認知機能についてMann-Whitney U検定で群間比較を実施した結果,年齢のみ有意差を認めた(p=0.029).
安静時脳波を開眼・閉眼2条件で各5分間計測し,高速フーリエ変換で周波数帯ごとのパワー値を求めた結果,全被験者で前頭部のα帯域のパワー値が低い傾向を認めたものの,群間比較では有意差を認めず,認知機能・身体機能評価の各パラメーターとも有意な相関を認めなかった.
今回の被験者はほぼ全員が75歳以上の後期高齢者であり,CF群がMCI群に比べて有意に高齢であった結果からも,加齢による心身機能低下が影響していることは明らかである.一方,前頭部のαパワーの低下傾向はMCIの先行研究と一致している所見であり,十分なサンプルサイズであれば認知フレイルに特異的なEEGパターンが発見される可能性が高い.計算上のサンプルサイズはn=178であるが,認知フレイルのEEG研究の先行研究に基づき,少なくともMCI群,認知フレイル群,身体フレイル群各25名程度と3群と同数の健常群のデータを取得できるよう今後も実験計画を継続する.

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公開日: 2024-12-25  

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