研究実績の概要 |
本研究の目的は、飛んでくるシャトルを瞬間的に正確に捉えるまでの脳内の活動を運動関連脳電位、シャトルを空間的に認知した脳内の活動を事象関連電位の一つであるP300電位で捉え、シャトルをヒットした瞬間を運動神経の間接的反映である筋電図で測定し、バドミントンのヒッティングの特性を神経科学的に明らかにすることである。平成30年度は特に運動関連脳電位に関する実験を行った。まず、バドミントンのプレイ中、の撮影を行った。これはサーバーがロングサービスを行い、レシーバーがクリア、スマッシュ、ドロップで返球し、さらにそれを相手側(サーバー)が打球するというものであった。この動画に脳波解析用のトリガーとして使える小さいウインドウを入れた、このウインドウは通常時、白、トリガー発生時に黒に変化する。これをフォトトランジスタで電気信号に変換し脳波解析用のトリガーを発生させた。実験参加者にはこの動画を見せ、クリア、スマッシュ、ドロップに対して打球する瞬間にボタン押しをさせた。実験参加者の頭皮上に脳波用電極を付け脳波測定した。電極は国際10ー20法のF3、Fz,F4,C3,Cz,C4,P3,Pz,P4,O1,O2に着けた。さらには眼電図の電極を顔面4か所に着け、水平眼電図、垂直眼電図を測定した。トリガーを基準として加算平均処理を行い、運動関連脳電位を測定した。現在、測定した脳波にノイズ混入の有無を検査している。ノイズが入った試行があればこれを解析から取り除き解析の精度を上げる作業の進行中である。
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