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2022 年度 実施状況報告書

運動表象のオノマトペは本当に運動効率を変えるのか-高次脳機能から真偽を探る-

研究課題

研究課題/領域番号 18K10821
研究機関東北文化学園大学

研究代表者

古林 俊晃  東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (80583963)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードオノマトペ / F波 / 運動関連脳電位 / 大脳皮質一次運動野 / 脊髄前角細胞
研究実績の概要

運動には、力強さ、速さ、パワーや巧緻性のある動作と協調するタイミングといった運動形態がある。ヒトはこれらの運動を行う時、その運動を表象するオノマトペ(OP)を用いることで、その運動が円滑になることを経験する。我々は力強さや速さを表象するOPを用いた際の運動効率がOPなしの時と比較して異なることを確認し、その機序について、OPに対する想起の仕方や呼吸量を指標に調べてきた。しかし、運動を制御する中枢神経系の関与については不明のままであり、この一環の研究としてOPによる一次運動野の興奮性を検証してきた。これに続き、2022年度は、主として運動を表象するOPの有無による運動課題遂行時の脊髄前角細胞の興奮性をF波法により検証を試みた。用いたOPは力強さを表象するGuと速さを表象するSuとした。2種類のOPのいずれか想起しながら、もしくはOPを想起せず、40,60と80%MVCの握力発揮時のイメージ中のF波の振幅値をM波のそれと比較し評価した。握力発揮の目標値60%と80%をイメージした時、振幅F/M比はOPを用いない時に比し、GuそしてSuの順で高値を示していた。これまでの成果として、運動を開始する直前では運動形態を表象するOPは一次運動野の興奮性を抑制する可能性があることを示してきた。しかし今回の結果から、規定の運動の出力レベルを維持するために、脊髄前角細胞では興奮性を高めている可能性があることを示唆した。次年度は今回用いた方法で一次運動野の興奮性動態を検証し、これまでの成果をまとめる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルスの感染対策による実験施設がある本大学の規制の緩和により、遅延は合ったものの少しずつ修正を図っている

今後の研究の推進方策

現在、運動関連脳電位を計測している最中であり、同時にこれまでの成果を論文としてまとめているところである。

次年度使用額が生じた理由

実験協力者の謝金及び論文化に係る費用に使用予定である

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] オノマトペが運動に及ぼす効果と中枢神経系の経時的変化2022

    • 著者名/発表者名
      古林俊晃、沼田純希
    • 学会等名
      日本スポーツ精神医学会

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公開日: 2023-12-25  

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