研究実績の概要 |
2019年12月8日に開催された奈良マラソン2019の参加者を対象にオンラインでアンケート調査を実施した。RUNNET(インターネット申し込み)にてエントリーしたランナー(15,448 人)を調査対象として調査が行われ、3,181票の回答を得た。そして収集したデータのクリーニング(外れ値および回答を中断している回答の削除)を行ったところ、有効回答は2,591票となった。 今回の研究の目的は、宿泊を伴ってスポーツイベントに参加するスポーツツーリストの参加行動を明らかにすることであることから、宿泊を伴って参加したランナーのうち、居住地の郵便番号が得られた697名についてさらに詳しくみたところ、500名(71.7%)が近畿地方以外の都道府県からの参加者であった。すなわち、参加者の約3割がスポーツツーリストであったことがわかる。兵庫県から参加の86名と大阪府からの参加の61名も宿泊を伴って参加していたが、近隣の都道府県から参加したランナーの大半は日帰りでの参加であった。一方で、奈良県内の宿泊施設に宿泊が548名(21.2%)、友人・知人宅に宿泊が109名(4.2%)、大阪府内の宿泊施設に宿泊が50名(1.9%)と全体の約3割が宿泊を伴って参加していたことも明らかとなった。 そして、スポーツツーリストがスポーツイベントへの参加を検討するにあたり日頃から行っている取り組みについて質問を行ったところ、マラソン大会に宿泊を伴って参加するスポーツツーリストは日帰りで参加するランナーよりも、大会に参加するにあたり宿泊費や交通費などの費用面や移動の時間がかかることから、日頃からマラソン大会への参加を意識した生活を送っていることが明らかとなった。 調査で得られたデータを用いて論文の執筆を行い、同志社スポーツ科学研究への掲載が決まっている。
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