| 研究課題/領域番号 |
18K10848
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| 研究機関 | 東京学芸大学 |
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研究代表者 |
森山 進一郎 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60386307)
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| 研究分担者 |
渡邉 泰典 仙台大学, 体育学部, 講師 (50638418)
荻田 太 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (50224134)
佐藤 耕平 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00409278)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 受動抵抗 / ストリームライン姿勢 / 体幹部横断面積 / 浮心・重心位置 / 下肢沈降角度 |
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| 研究実績の概要 |
泳者が水中を進む時、泳者が水から受ける抵抗は泳速度と共に指数関数的に増加し、浸水する体幹部横断面積の影響を受ける。昨年度の成果として、顔の向きを変える程度のような大きな姿勢変化が生じなくとも、浮心位置も重心位置も共に影響を受けることが明らかとなった。しかしながら、水中静止状態でのストリームライン姿勢より得られた浮心重心間距離を含めた推進時抵抗に影響を及ぼす指標が、実際の推進能力に及ぼす影響は明らかとなっていない。そこで、今年度は、牽引されたストリームライン姿勢における泳速度と、体幹部横断面積、浮心位置および重心位置の距離およびストリームライン姿勢における下肢沈降角度との関係を明らかにした。
8名の良く鍛錬された大学男子競泳選手を対象に、①水中ストリームライン姿勢を保持したまま26.7N, 53.4Nおよび80.1Nの力で牽引された際の泳速度（V）、②浮心位置と重心位置の距離（BG-dist）、③陸上でのストリームライン姿勢における体幹部横断面積、④水中ストリームライン姿勢でステンレス製の棒を握った状態での下肢沈降角度を測定して、相関係数を算出した。その結果、Vは牽引負荷に伴った有意に上昇した体幹部横断面積、BG-distおよび下肢沈降角度はVとの間に有意な相関関係が認められなかった。
結論として、水中推進時に生じる受動抵抗と関連のある静止ストリームライン姿勢より得られた指標は、牽引されたストリームライン姿勢の泳速度に影響を及ぼさないことが明らかとなった。
上記と同様の実験を競泳選手ではなく、一般大学生にも実施した。競泳選手および一般大学生のうち身長および体重が同じ被検者を1名ずつ選択して、上記項目について比較および検討を行った。その結果、静止ストリームライン姿勢において、一般大学生は競泳選手と比較して下肢が沈みやすく、推進時の受動抵抗も大きくなることが明らかとなった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の課題は、新しく完成させた実験装置を用いて浮心重心間距離を測定することと、水中ストリームライン姿勢における受動抵抗に関連する指標が泳速度におよぼす影響を明らかにすることであった。上記2点共に完遂することができたものの、初心者を対象としたデータは、数は十分でないものの、データ収集自体は実施できた。競泳選手間のデータおよび競泳選手と一般大学生との比較について、それぞれ共に学会での発表にエントリーして受諾されたものの、両学会共に延期となっている。上記を総じて、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
人工的に浮力を増すための水着や浮き具を活用して泳者に装着させ、それらを使わない条件でのパフォーマンスと比較する予定である。一部の実験はすでに終了しており、今後分析を進める予定である。また、これまで学会などで発表してきた内容を論文として投稿することを目指す。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
実験の進行が想定外に円滑に進むことで短時間となったこと、ならびに被検者との日程調整の都合から予定されていたよりも人数が減少したことによる、人件費・謝金の負担軽減による理由である。
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