研究課題
本年度公表した主な研究成果は、以下に①から③に集約された。①静的ストリームライン姿勢の特徴と泳速度の関係(European College of Sport Science 25th Anniversary Congressにて発表):三段階の牽引力におけるけのびの泳速と、泳者の体幹部横断面積、静的けのび姿勢時の浮心位置と重心位置の距離(浮心・重心間距離)および下肢沈降度の関係を検討した。その結果、体幹部横断面積、浮心・重心間距離および下肢沈降度のような静止けのび姿勢より得られる静的抵抗に関係する指標は、被牽引状態でのけのび姿勢の泳速度に影響を及ぼさないことが明らかとなった。②浮力のある水着の着用が競泳選手の泳パフォーマンスに及ぼす影響(第75回日本体力医学会大会にて発表):浮力のある水着の着用が泳パフォーマンスに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。その結果、2N程度の浮力のあるジャマータイプの水着の着用は、泳者の水平姿勢における浮心・重心間距離を短縮させるものの、泳パフォーマンスへの影響は個々人によって異なることが示唆された。③競泳選手と一般学生の静止けのび姿勢の特徴と牽引けのび泳速の比較(日本バイオメカニクス学会第26回大会にて発表):泳力は異なるが身長および体重は同じである泳者を対象に、静止したけのび姿勢の特徴と牽引けのびの泳速を泳力差の観点から検討することを目的とした。その結果、泳力の低い一般学生は、泳力の高い競泳選手と比較して下肢が沈みやすく、推進時の受動抵抗も大きくなることが明らかとなった。
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Sports Biomechanics
巻: 0 ページ: 1~13
10.1080/14763141.2021.1878263