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2021 年度 実施状況報告書

グローバル化社会の多様化する主体/コミュニティと「生活圏」としてのスポーツ研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K10849
研究機関一橋大学

研究代表者

坂 なつこ  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (00345456)

研究分担者 岡本 純也  一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (00313437)
坂上 康博  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (10196058)
尾崎 正峰  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (20272768)
中村 英仁  一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (30700091)
鈴木 直文  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (80456144)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードスポーツ / 多様性 / 生活圏 / サバイバルユニット / コミュニティ
研究実績の概要

本研究では、グローバル化の進展による多様な主体やそれに基づくコミュニティの新たな様相を捉え、スポーツの有り様を検討してきた。各国の感染状況や対策によって、国内外のスポーツ活動には、異なる様相が見られる。国際的なイベントの多くは再開されていく一方で、特に国内では日常的な活動はいまだに大きな制限がある。コミュニティレベルでのイベントの制限は、ボランティアとしての参加も含め、スポーツがそれまで果たしてきた役割を見直すとともに、健康意識や社会的側面の再認識の場となっていることが本研究では確認された。コロナ禍において、スポーツ実践が制限されたため、特に海外の現地調査は引き続き困難であったが、インターネット等により情報の収集を行った。さらに、理論的動向の把握および分析を行い、研究者間の共有に努めた。
第一に、引きつづき研究動向の把握のために、グローバル化におけるスポーツと多様な主体、コミュニティに関する研究について、関連文献・論文収集を行い、リストおよびアーカイブを作成し共有した。
第二に、スポーツと多様な主体とそれに基づくコミュニティの新たな様相について、引き続き、研究代表者および研究分担者がそれぞれのフィールドに関してインターネット等を活用し把握した。その際、キーワードである、多様性、コミュニティ、生活圏、サバイバルユニットに基づき、研究代表者および研究分担者がそれぞれの担当エリアについて研究を進め、研究発表およびホームページなどで公開した。
第三に、スポーツ・余暇活動の多様化や変容によって生じる伝統的コミュニティや文化、生活様式とのコンフリクトだけではなく、コロナ禍での制限があるなか、新たなスポーツ・余暇活動の主体がそれらをどのように認識しているのか、また対策および解決のプロセスをどのように構築しているのかを把握するため、引き続き定期的な研究会や会議を通じて研究者間で研究交流を図った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請時の研究目的、および研究計画に基づいて、2021年度の研究は進められた。
別項「研究実績の概要」にも記載したように、(1)グローバル化におけるスポーツと多様な主体、コミュニティに関する研究の関連文献・論文収集、リスト・アーカイブ作成と分析、(2)多様な主体やコミュニティの実態把握のための枠組みのさらなる点検、(3)研究視角をより精緻化させ、理論フレームの精製のために、関連する研究者・当事者との研究交流を計画を基に行った。
これらの成果について、個々の研究メンバーが、著作、論文、発表等を通じて、研究成果の公表に努めた。また、研究メンバーが一橋大学スポーツ科学研究室に所属していることから、オンラインで定期的に研究ミーティングを行うことができており、相互の研究調査や全体の進捗状態を逐次確認し、遂行できている。

今後の研究の推進方策

2022年度は、いっそう研究代表者および研究分担者が連携をとりつつ、各自の担当する研究テーマ・視角に基づいて本研究をまとめることを方策とする。
第一に、引き続き、グローバル化におけるスポーツと多様な主体、コミュニティに関する研究について、関連文献・論文収集を行い、アーカイブの充実化を進め、共有できるプラットフォームの完成を図る。
第二に、スポーツと多様な主体とそれに基づくコミュニティの新たな様相について、国内外の事例収集を行い実態把握を引きつづき進める。
第三に、研究活動によって得られた知見や動向、データなどは、定期的な研究ミーティングやアーカイブを通じて共有しつつ、研究代表者および研究分担者が、学会発表や論文投稿などの機会を利用し、本研究の成果の公表を図る。加えて、最終年度として、全体のまとめとなる成果を英文で作成する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍による国内外の移動制限で、予定していた調査等が行えなくなったことにより延長したため。2022年度は成果の公開のために使用することを計画している。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] スポーツの武士道/武道的変容説の再検討―拙書『にっぽん野球の系譜学』を中心に―2021

    • 著者名/発表者名
      坂上康博
    • 雑誌名

      体育史研究

      巻: 38 ページ: 41-56

  • [雑誌論文] 3つの東京オリンピックと歴史研究の課題―忘却と捏造、神話化に抗して―2021

    • 著者名/発表者名
      坂上康博
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 1008 ページ: 2-11

  • [雑誌論文] 多様性の尊重とスポーツ2021

    • 著者名/発表者名
      坂なつこ
    • 雑誌名

      人権と部落問題

      巻: 949 ページ: 28-35

  • [雑誌論文] 人々のスポーツのために-オリンピックに振り回されずに問い続ける2021

    • 著者名/発表者名
      尾崎正峰
    • 雑誌名

      世界

      巻: 944 ページ: 136-144

  • [図書] 『現代社会とスポーツの社会学』分担部分(岡本純也)第11章 グローカリゼーション:伝統的身体文化のスポーツ化と境界を越えた拡張, 133-1452022

    • 著者名/発表者名
      高峰修,岡本純也,千葉直樹,束原文郎,横田匡俊編著
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      杏林書院
    • ISBN
      978-4-7644-1597-3
  • [図書] 『東京オリンピック1964の遺産-成功神話と記憶のはざま』分担部分(坂上康博)第3章忘れられた遺産-文学者たちの東京オリンピック批判、80-110、終章対談:一九六四年大会と二〇二〇大会を双方向で捉え直す、280-309)2021

    • 著者名/発表者名
      坂上 康博、來田 享子編著
    • 総ページ数
      362
    • 出版者
      青弓社
    • ISBN
      978-4-7872-2092-9
  • [図書] 『剣道の未来―人口増加と新たな飛躍のための提案』分担部分(坂上康博)第3章時代を超え、国境を越える文化の力―剣道三百年史、97-156)2021

    • 著者名/発表者名
      長谷川智・坂上康博・木寺英史・鈴木智也
    • 総ページ数
      311
    • 出版者
      左文右武堂
    • ISBN
      978-4-9911927-0-8
  • [図書] Challenging Olympic Narratives. Japan, the Olympic Games and Tokyo 2020/21, Ergon, 2021. (Yasuhiro Sakaue, “A Different Legacy: The 1964 Tokyo Olympics and Contemporary Criticism by Novelists and Literary Critics”, 79-95)2021

    • 著者名/発表者名
      Andreas Niehaus and Kotaro Yabu eds.
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      Ergon
    • ISBN
      978-3-9565076-1-8
  • [図書] 『東京オリンピック1964の遺産』分担部分(尾崎正峰):第7章「オリンピック・マーチ」が鳴り響いた空-『オリンピックと音楽』に刻まれる「記憶」2021

    • 著者名/発表者名
      坂上 康博、來田 享子編著
    • 総ページ数
      362
    • 出版者
      青弓社
    • ISBN
      978-4-7872-2092-9
  • [備考] トップスポーツと地域住民に関する調査報告書 -地域におけるトップスポーツクラブ・球団のファンの特徴-

    • URL

      https://www.ymfs.jp/project/culture/survey/016-topsports/

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公開日: 2022-12-28  

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