本研究では、脳機能向上効果を生み出す最適な運動条件をみつけだすために、免疫組織化学を用いた脳機能マッピング法をベースとして、運動時の機能的脳ネットワークの可視化とその運動条件依存性について解明することを目的とした。結果として、運動による効果的な抗うつ・抗不安効果は、運動強度と運動時間の相互作用によって決定され、低強度あるいは30分以上の運動が効果的である可能性が示唆された。さらに、脳領域間の全体的な機能的接続性は安静時に比べ運動時に減少し、運動時の機能的脳ネットワーク構造は運動強度に依存して異なることが明らかとなった。
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