研究課題/領域番号 |
18K10866
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研究機関 | 横浜薬科大学 |
研究代表者 |
五十鈴川 和人 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (90412551)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 漢方薬 / ドーピング / 禁止物質 / 検索システム |
研究実績の概要 |
禁止物質を含有するOTC医薬品のデータベース化については、OTC医薬品事典(第16版)を用いて、禁止物質を含有する漢方薬および生薬の情報をもとに、禁止物質を含有するOTC医薬品の調査を進めている。調査途中ではあるが、OTC医薬品事典(第14版)および(第15版)の過去の調査結果と比較したところ、顕著な違いは明らかとなっていない。しかし、漢方薬および生薬を含有するOTC医薬品がOTC医薬品に占める割合はかなり高く、OTC医薬品の使用によるドーピングの危険性が高いことが示唆された。漢方薬を含有するOTC医薬品数が以前より減少し、生薬を含有するOTC医薬品数が増加した。禁止物質を含有するOTC医薬品数の増減については調査をしている。 骨格筋細胞に対する漢方薬の作用機序を明らかにする実験では、マウスより骨格筋細胞を樹立することができた。漢方薬で刺激をしない骨格筋細胞と漢方薬を添加した骨格筋細胞における発現タンパク質の変化を検討している。 骨芽細胞への影響を検討している。骨芽細胞は間葉系幹細胞から分化した骨形成を担う細胞である。骨吸収を担う破骨細胞、骨細胞とともに骨組織を形成している。骨の強度・維持に重要である。そのため、マウス頭蓋冠由来細胞を培養し、骨芽細胞への分化誘導を行っている。分化誘導した骨芽細胞への漢方薬の影響について、オステオカルシン濃度を測定することにより、生理機能の亢進に関わっているかを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
禁止物質を含有する漢方薬および生薬を含有するOTC医薬品のデータベース化を行うため、最新版のOTC医薬品事典(第16版)を使用し、改めて解析処理を行っている。年度の初めに最新版が出版されたため、当初の予定を変更して改めてデータ解析を行っている状況である。そのため、進捗状況がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
進捗状況はやや遅れているが、データ解析および実験については進んでいる。また、研究計画2年目以降の動物実験についても、開始できる目途が立っているため、申請書通りに行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
データベース化が遅れているため、初年度に使用する予算を使用できなかった。また、培養細胞を用いた実験が、データベース化の遅れにより影響を受け、予定よりも進展しなかったため、当該助成金が生じた。
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