研究課題/領域番号 |
18K10880
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研究機関 | 國學院大學 |
研究代表者 |
千野 謙太郎 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (30443245)
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研究分担者 |
鈴木 康弘 東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (00392697)
片山 敬章 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (40343214)
大家 利之 中京大学, スポーツ科学部, 准教授 (70610062)
原村 未来 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 契約研究員 (10806285)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 呼吸筋 / 努力性呼気筋 / 腹筋群 / 表面筋電図法 |
研究実績の概要 |
腹直筋(RA)や外腹斜筋(OE),内腹斜筋(OI)の収縮は胸腔内容積を急速に減少させることから,腹筋群は努力性呼気に寄与する呼吸筋であるとされている.しかし,それらの筋が努力性呼気中に収縮しなければ,それらの筋は努力性呼気に寄与することができない.そこで本研究では,様々な強度で努力性呼気を行わせ,その際のRAとOE/OIの活動を表面筋電図(EMG)法によって測定した.成人男性12名に最大呼気口腔内圧(PEmax)の30%,50%,75%,100%の強度で努力性呼気を行わせ,その際のRA上部,RA下部およびOE/OIの活動をEMG法によって測定した.また,アブドミナルクランチまたはツイストクランチによって腹筋群を最大随意収縮(MVC)させ,その際の筋活動によって努力性呼気中の腹筋群の活動を標準化した.100%PEmax時の腹筋群の活動はMVC時の筋活動に比べて有意に小さく,RA上部,RA下部,OE/OIの活動はそれぞれ16.0±18.4%MVC,14.2±12.6%MVC,26.9±12.3%MVCであった.RA上部の活動は30%PEmaxと50%PEmaxの間および75%PEmaxと100%PEmaxの間を除いて,全ての強度の間に有意差が見られた.一方,RA下部の活動は30%PEmaxと100%PEmaxの間および50%PEmaxと100%PEmaxの間のみに有意差が見られた.OE/OIの活動は30%PEmaxと50%PEmaxの間を除いて,全ての強度の間に有意差が見られた.呼気口腔内圧の増加に伴って腹筋群の活動が増加する傾向が見られたことから,腹筋群が努力性呼気に寄与する呼吸筋であることが示された.また,努力性呼気時の腹筋群の活動は体幹屈曲/回旋時の活動よりも小さいことも示された.
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