研究課題
個人差要因の解明のために2018年度は、K市での調査、褐色脂肪組織活性の評価法の考案、運動評価ツールについての検討を行った。具体的には、K市を対象に、運動実施状況、体力測定、採血などを中心とした調査を行った。分担者と協力し、非侵襲的かつ簡易な褐色脂肪組織活性の評価法の考案を行い、その結果については国際学会で発表を行った。また、運動現場で簡易に使えるツールになるであろう呼気アセトンの個人差についての検討を行った。対象は、健常者、アスリート、脂質異常症患者や糖尿病患者などのべ300名であり、様々な状況での測定を行った。呼気アセトンは、特に寒冷曝露中に有意に増加し (P < 0.05)、その増加率には個人差が見られ(-30%~+100%)、内臓脂肪面積が少ない者やALTが低い者(肝機能の良い者)(同道 肥満学会 2018報告)、短距離系スポーツ経験のある者ほど増加した。
2: おおむね順調に進展している
1年目の計画は、褐色脂肪組織活性の評価ツールの考案であり、それについて順調に検討が進み、国際学会で発表を行った。上記に加え、K市での調査が順調に進行したこと、呼気アセトンで脂質代謝を評価できる可能性を見出し、学会発表を行ったことが理由として挙げられる。
考案した褐色脂肪組織活性の評価法を用いてが個人差要因が解明できるか応用可能性を探る。K市のデータについて遺伝子多型や血液検査結果についての解析を進める。短距離選手と長距離選手の呼気アセトンの違いについての検討を行う。
1年目に計画していた褐色脂肪組織活性の考案が想定以上に早く進んだため、K市での調査を当初の予定より早めて実施することができた。今後の計画に変更はない。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件)
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