研究課題/領域番号 |
18K10888
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅浩 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 講師 (00244145)
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研究分担者 |
都竹 茂樹 熊本大学, 教授システム学研究センター, 教授 (70467869)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 事前調査 / 倫理申請 / 健康支援策の施策案 |
研究実績の概要 |
現在、大学院生命科学研究部の倫理委員会にて審査中である。承認までに時間を要している理由は本研究が復興後の健康支援のため、弱者への最大限の配慮が求められていること、ならびに自治体への共同研究の協力依頼の協議を行っているためである。共に丁寧な説明や事前打ち合わせが必要なため、未だデータの取得には至っていない。また、本研究では被害が大きかった地域である益城町、西原村、御船町、および熊本市東区等での展開を計画しているが、年度途中からの施策の展開は擦り合わせに時間を要し、また各自治体にて抱える課題が異なり、各々の自治体への調整に手間取っている。研究では住民の健康調査を実施した後、スポーツ活動や運動処方を積極的に介入し、健康管理支援策の必要性およびその影響(エビデンス)を提供する予定であるが、この調査地区の選定にも苦労している。例示すると、自治体が所有するデータ(介護申請等)や病院での健康診断結果も活用し、現状を分析する計画であるが、その協力関係が自治体や関係課にて対応可能な度合いに温度差があり、その事前協議に時間を要している。また、スポーツ活動や運動処方の介入の影響を生理学的に明らかにし、地域住民の健康維持や回復、そして国の支援を終えた後の新たな健康支援策の包括的な体制構築の資料および施策を提言しているが、研究計画の不透明な箇所も散見される。この点を倫理審査委員会も危惧し、研究の本格開始に至っていない。しかしながら、南阿蘇村との協議は他の自治体よりも活発に進み、健康支援の具体策を提案し、またその実施体験を行い、また住民説明会も開催し、研究の準備は整いつつある。倫理承認後、研究体制の整った自治体である南阿蘇村から速やかに調査、データ収集が出来るよう倫理申請書の作成、ならびに新年度に合わせた自治体への施策の作成を進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究対象者が被災者という弱者への最大限の配慮が研究倫理審査会から求められ、その書類作成に難航している。更に、自治体の施策を補完する支援策の作成にて、自治体との慎重な協議が必要となり、本格的な研究開始には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査会の承認後、また自治体との協議が終了次第、速やかに研究を本格始動させ、データの収集を開始したい。その人的な配置や研究体制は整っているが、展開策の不備が審査会から指摘されている。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は研究が本格開始出来ずに、事前準備に終始したため、人件費の未使用が生じたためである。
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