研究課題/領域番号 |
18K10893
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 貴昭 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 准教授 (30365481)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 知覚スキル / 眼球運動 / 熟達化 |
研究実績の概要 |
本年度(令和元年度)の研究目標は、「課題1:各種競技フィールドにおける熟練競技者の視覚探索活動特性の評価」および、「課題2:シミュレーション環境下における予期的跳躍眼球運動の時系列解析」を昨年度に引き続き進め、新たに「課題3:「先を見る」ための知覚運動スキル獲得プロセスの解明とトレーニングへの応用」を始めることであった。本年度に実施した研究の成果及び研究機関全体を通じて実施した研究成果は以下の通りである。 課題1:各種競技フィールドにおける熟練競技者の視覚探索活動特性の評価では、まずは本研究の基盤のテーマでもある「先を見る」ための知覚スキルが最も発揮される各種スポーツ競技場面として、特にこれまで特徴的であった剣道を中心に、実際の競技フィールドにてモバイルアイトラッカーを用いた眼球運動の計測を継続的に行い、熟練者の持つ視覚探索活動の特性について詳細な統計的解析を進め、最終的には論文として執筆するに至った。 課題2:シミュレーション環境下における予期的跳躍眼球運動の時系列解析では、昨年度に引き続き、特定のタスク場面を想定したシミュレーション環境の選定を行い、特に急速眼球運動測定装置を導入することで、固視微動中のマイクロサッケード成分について引き続き検討を進めた。 課題3:「先を見る」ための知覚運動スキル獲得プロセスの解明とトレーニングへの応用:上記課題2と連動しながら、スキル獲得のプロセスを選定すべく、適切なスキル設定について検証を行った。 特に課題1の成果として、国際誌への投稿を行い、課題2の一部も国際学会で発表することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、特に課題1での実験成果を得て、論文としてまとめることができた。また課題2および課題3のための実験環境の整備、特定のスキルの選定も順調に進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度で完結した課題1のデータをもとに、課題2および課題3に引き続き取り組む予定である。またこれまで課題1および課題2にて得られた成果をまとめ、さらなる研究成果の公表に努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該課題の必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額が若干異なることとなったが、研究計画に変更はなく、当初の予定通りの計画を進めていく。
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