研究課題/領域番号 |
18K10897
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
小林 勉 中央大学, 総合政策学部, 教授 (20334873)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | スポーツ / SDGs / ソーシャル・キャピタル |
研究実績の概要 |
本研究におけるこれまでの研究実績の概要は主に次の2点である。 1.「スポーツ×SDGs」という潮流が台頭とした経緯の系譜化とそこに伏在する課題の明確化について 国連のSDGsの採択に連動して、スポーツ援助の方向性が世界的に次の局面へとシフトしている動向について検討し、「スポーツ×SDGs」という新たな潮流が台頭してきている経緯を系譜化することができた。例えば、日本で2018年9月に公表された「スポーツ国際戦略」において、SDGsに掲げられた17のゴールに対して、スポーツで貢献しうる分野への関与が明記されるなど、「スポーツ×SDGs」という潮流がスポーツ界にとって避け難きターゲットになってきている趨勢を明確にすることができた。かかる方向性が前面に押し出されてきた一方、日本においては途上国の実際の現場での生活課題という視点が抜け落ちたまま、政策評価の実績作りが優先される傾向にある問題性についても明らかにした。
2.「スポーツ×SDGs」をめぐる政策とソーシャル・キャピタル論との接点の検討 SDGsで掲げられた課題解決にスポーツがいかに接合することができるのかを実際のODAの事例から検討した。具体的には、ソーシャル・キャピタルの学術的有効性と政策的含意について検討し、ソーシャル・キャピタル研究が「スポーツ×SDGs」の研究に問いかけてくるものについて精査した。スポーツ空間の「複層的な実態」を近年のソーシャル・キャピタル研究の系譜から整理されたことにより、スポーツが社会開発推進に与えるインパクトをいかに測定できるのかの着想を得ることができた。またその視点は、コロナ禍をめぐるスポーツ振興のあり方を検討する上でも有用との点を見出し、それらの成果をフィットネス産業の専門機関誌による取材コメントや、『ソーシャル・キャピタル研究会』で講演するなど、多領域へ向け、情報発信がなされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響で、本研究の主なフィールドとなるバヌアツ共和国が外国人の入国禁止措置を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍が沈静化され次第、バヌアツ共和国に渡航し、現地調査を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で、調査対象地のひとつとなるバヌアツ共和国が日本人の入国禁止措置を行ったため。その影響が終息次第、順次、現地調査を再開する予定である。
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