研究課題
サルコペニア予防では、簡易評価できる方法の確立が重要である。今年度は【若年女性】と【患者】に焦点を当てた研究を進めてきた。●若年女性「簡易評価を用いた骨格筋量と最大筋力の予測:大腿部と下腿部に関する比較研究」【目的】サルコペニア予防では、簡易評価できる方法の確立が重要である。現在、サルコペニア研究では大腿または下腿の筋量が重要とする報告が混在し、着目部位に相違がある。本研究では、若年女性の大腿と下腿に着目し、骨格筋量と筋機能の予測に有効な簡易評価法を調べた。【結果】骨格筋量は、大腿と下腿とも、筋厚よりも周囲径で高い相関係数を示した。重回帰分析では、下腿周囲径が最上位で選択された。握力は、筋厚と周囲径とも、大腿及び下腿と有意な相関関係を示した。重回帰分析では、下腿周囲径が最上位で選択された。【結論】若年女性に対するサルコペニア予防として、下腿部周囲径の評価は特に有効な評価項目かもしれない。●患者「入院患者における大腿部前面の筋厚:仰臥位姿勢と立位姿勢の比較」超音波法を用いて筋厚を測定し、性差・加齢・パフォーマンス能力との関係を検討した報告は多い。筋厚測定の研究では、被験者は立位安静姿勢をとることが多いが、虚弱者や入院患者などを対象とした場合、被験者が立位安静姿勢を維持することは容易ではない。【目的】入院患者を対象とし、仰臥位姿勢と立位姿勢により得られた大腿部前面の筋厚を比較検討することとした。【結果】筋厚の測定値は、立位姿勢に比べて仰臥位姿勢では小さかった。また、仰臥位姿勢の筋厚と立位姿勢の筋厚の間には相関関係が認められた。【結論】仰臥位姿勢での筋厚は立位姿勢での筋厚に比べて明らかに低い数値を示すため、筋厚測定における姿勢の影響は非常に大きいと考えられる。
2: おおむね順調に進展している
予定通りにデータの集積を行うことができ、論文化に向けた作業へと進むこともできている。
今年度は若年女性に特化したデータ集積であったため、若年男性データの集積や重篤患者のデータ集積に向けて実験を継続したいと考えている。
新型コロナウイルスの感染予防のため、学外での共同研究(出張)や学会出張が取りやめになったため残金が生じた。2020年度は、学外との共同研究を再開し、出張または遠隔で実施するトレーニング実験のために使用する予定である。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 3件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件) 備考 (3件)
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巻: 印刷中 ページ: 0-0
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