研究課題/領域番号 |
18K10908
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研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
小木曽 一之 皇學館大学, 教育学部, 教授 (20249808)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 電気刺激 / ジャンプトレーニング / 跳躍能力 / ランニング効率 |
研究実績の概要 |
本研究は、ジャンプ中、活動している筋に経皮的電気刺激を付加するトレーニングが、跳躍能力やランニング効率を高めることができるかについて明らかにしようとするものである。また、本研究は、その跳躍能力の向上などが筋力の向上だけではなく、腱組織の機能向上によって生じることを狙って行われている。 本年度は、腓腹筋に電気刺激を加えながらのジャンプトレーニングを他の筋群に電気刺激を加えながらのジャンプトレーニングと比較しながら、その跳躍高への効果を見る実験を行った。また、その効果の理由を筋力、腱硬度、運動感覚の変化などから明らかにしようと試みた。 その結果、腓腹筋への電気刺激を伴うジャンプトレーニングは、足底屈力とともに腱硬度も高め、非常に「軽く」「弾む」運動感覚を伴った跳躍高の増加を導くことが明らかになった。なお、以前から、随意的なトレーニングと電気刺激トレーニングの併用は、運動のパフォーマンスを向上させることが知られていたが、その実施には多くの時間・トレーニング量が必要であった。しかし、本研究の方法は、わずか10分程度の時間しかかからず、跳躍能力を向上させる上で画期的なトレーニングになると考えられた。 本年度に行われた研究結果の一部およびその関連研究は、台湾で行われたACK2018で既に口頭発表している。また、その成果は、新しいトレーニング方法として、複数の企業と共同して開発している機器とともに、2019年度に発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた実験は順調に実施することができ、そこで得られたデータの一部は解析を終え、学会でも発表することができた。現在は、ほぼ全てのデータ解析も終え、7月に行われる国際学会でその結果について発表する予定である(Accept済み)とともに、論文を作成している段階にある。
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今後の研究の推進方策 |
実験により得られたデータに基づく論文の作成を進めるとともに、追加実験を行っていく予定である。ただし、所属機関が変わったことにより、測定機器などの不足など、環境の変化に伴ういくつかの問題を解決していく必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に購入予定の電気刺激機器の開発が遅れ、その購入ができなかった。ただし、その機器は本研究の結果に基づき開発されていることから、その機器(本年度5月ごろに完成予定)については借用しながら、所属機関が変わったことにより不足する機器を購入する予定である。
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