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2021 年度 実施状況報告書

女性のスポーツ傷害発症リスクの基礎的研究ー鍼刺激による内在性ホルモンの適正化ー

研究課題

研究課題/領域番号 18K10911
研究機関関西医療大学

研究代表者

山口 由美子  関西医療大学, 保健医療学部, 講師 (00454661)

研究分担者 伊藤 俊治  関西医療大学, 保健医療学部, 准教授 (50275351)
深澤 洋滋  関西医療大学, 保健医療学部, 准教授 (70336882)
畑村 育次  関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (80336883)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードスポーツ傷害 / 女性ホルモン / 鍼
研究実績の概要

1.単離したラットの膝前十字靭帯の力学的強度の測定に際し、機器選定を行った。前年に行った簡便な方法での強度測定結果を受け、機器選定のために予備実験を行った。9週齢ラットで力学的強度の測定を行ったが、軟骨部での離開が目立ち、強度測定に至らなかったため、改めて19週齢のラットのサンプルを準備し検討を重ねた。より成熟したラットを準備し、サンプルの骨部への直接把握、テグスによる結索や接着剤による補強など数通りの引っ張り方法を検討したところ、骨端部を直接把握にて強度の測定により結果が得られた。これをもとに測定試験機の試験力、ロードセルと治具の選別を終えた。概ね20N~40Nで最大試験力の測定結果が得られた。
2.採取した13週齢のラットの膝前十字靭帯を用いてH E染色およびシリウスレッド染色と偏光装置を用いてコラーゲンのtypeⅠおよびtypeⅢの染め分けを試みた。サンプルがあまりにも小さいので明瞭な差を検討するに至らなかった。引き続きサンプリングの条件など現在検討中である。
3.測定機器の選定、納入を終え、まず血中エストロゲン量の違いによる膝前十字靭帯の力学的変化を検討すべく、エストロゲンペレットを挿入したラットで血中エストロゲン量と力学的強度の検討を進めている。実験の都合上、若干若い週齢のラットを用いたこともあってかコントロール群の測定がうまくいかなかった。また、皮下組織にペレットの残存と思われる溶解物質が確認されたため、ペレット全てが体内に吸収できていないことが懸念された。
4.そこで、3週間で吸収が設定された同様のエストロゲンペレットを挿入し、3週後からさらに週毎にどのように血中エストロゲンが変化するか、そして力学的変化が生じるのか確認した。力学的強度の明瞭な差が得られなかったが、血液データと合わせて差の検討を引き続き行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の影響により、研究体制の縮小や研究活動の圧迫により当初のスケジュールよりやや遅れている。また、購入機器の納入にも時間を要し影響を受けた。

今後の研究の推進方策

(1)血中女性ホルモン濃度と運動器への影響を検討
予備実験で確認したエストロゲンペレットを皮下挿入したラット の靭帯において力学的な強度の差が顕著には出なかったが、血中エストロゲン濃度に差があったか未確認であり、採取済の血液にてE L I S A分析の予定である。また血中エストロゲン濃度の上昇が認められれば、今後は卵巣切除のラット を用いたエストロゲン低下モデルを用いて靭帯の力学的強度とホルモン量の検討を進めたい。さらにエストロゲン以外にも女性ホルモンの血中濃度と力学的関係を検討する。
(2)鍼刺激による血中女性ホルモン濃度の変動について検討
我々の過去の研究においてマウスで確認した鍼刺激が血中エストロゲン濃度と卵巣に及ぼす影響からも想定されるように鍼刺激により女性ホルモンや女性器に影響を及ぼす可能性が示唆されるので、鍼刺激後に他の女性ホルモンへの影響を検討したい。

次年度使用額が生じた理由

主に、動物実験用ラットの購入、飼育動物の経費、刺鍼やホルモン投与にかかる経費、力学的強度の測定機器の周辺環境整備にかかる経費などに使用予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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