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2018 年度 実施状況報告書

視・聴覚情報とのクロス・モダリティによる運動産出における協応動態

研究課題

研究課題/領域番号 18K10945
研究機関南山大学

研究代表者

平川 武仁  南山大学, 経済学部, 教授 (50404942)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード力学系 / 知覚運動制御 / クロス・モダル
研究実績の概要

ヒトが運動を産出するとき、視覚や聴覚などから周辺環境の情報を授受し、合目的な運動となるように、知覚と身体運動を協働させている。このような視点に基づいてヒトの運動制御を解明するアプローチは非線形力学系理論に依拠し、協働の現象について様々な知見を得てきている。他の理論的枠組みでは、視覚情報が聴覚情報に対する錯覚の現象が確認されている。本研究では、これらの理論的枠組みを統合し、これら3 つのモダリティの関係(クロス・モダル)を実験的に設定する。これは、ヒトが身体運動を産出する際の身体システムにおけるクロス・モダルの構造を明らかにすることである。この検証によって、規則性に対する変化の差異を明らかにすること、そして身体運動の複雑性が時間依存した系であることを解明することに至る。この成果は、従来の運動制御や運動学習の研究にはなかった創造性と言える。これを達成するために、まず課題1 として、まずリズム教示としての聴覚呈示に同期・非同期の2 種と運動頻度(1Hz から0.25Hz ずつ3.5Hz まで11 段階で漸増させる)との関係を検証する。次に、これらの測定条件を二重課題に拡張し、運動制御におけるクロス・モダルと注意水準との関係まで解明していくことを最終到達点として計画している。これらの課題の成果を得るための計画的な取り組みの第一段階として、初年度には、2 年目と3 年目で共有する正確な時間間隔で刺激呈示と計測を実施する実験装置準備と装置プログラミングをすること、本申請者を測定対象として装置の検証を実施した。現在まで装置が実用化であることを確認できており、在職機関での研究審査・倫理審査で実験手続きの承認が得られ次第、2年目の計画を実施する段階まで至っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

身体運動を専門に取り組む学部に異動したことにより、現在の所属機関での実施においては、概ね順調に2年目の計画が実施できると推察される。万が一、遅延した場合にも、2年目と3年目にほぼ同一の実験系で実施するため、2年目の測定できなかった残りを翌年度に繰り越して計画的に実施することも想定している。

今後の研究の推進方策

前任校では職域上、測定対象者を募ることに苦労していたが、現在は本研究者の専門領域の学科に異動したため、昨年以上に、実施の進捗は加速されることと推察される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 3つの運動パターン切替の遷移状態と切替時間長との規則的関係2018

    • 著者名/発表者名
      平川武仁・山本裕二
    • 雑誌名

      アカデミア人文・自然科学編

      巻: 16 ページ: 119-139

    • DOI

      http://doi.org/10.15119/00002380

    • オープンアクセス
  • [学会発表] Regular relationship between switching-time lengths and transition states for switching three movement patterns2018

    • 著者名/発表者名
      Takehito Hirakawa, Yuji Yamamoto
    • 学会等名
      CONGRESS EWEP 15
    • 国際学会
  • [学会発表] 肘屈伸運動のオン・オフセットによる一致タイミング制御での1/f型揺らぎ2018

    • 著者名/発表者名
      平川武仁
    • 学会等名
      日本体育学会第69回大会

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公開日: 2019-12-27  

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