研究課題/領域番号 |
18K10946
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研究機関 | 日本女子体育大学 |
研究代表者 |
星川 佳広 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (60394095)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 疾走能力 / 発育発達 / ジュニアスポーツ / 縦断分析 / 歩幅 |
研究実績の概要 |
平成31年(令和元年)度、研究事業2年目は縦断的追跡をしている競技団体について年1回の測定を行った。その結果、中学生2年間以上において縦断分析できた被験者数が15名増え、合計94名まで増やすことができた。また、その中には2年あたりの身長増加が10cm以上の身長成長のピーク期に近い被験者が53名おり、今後のデータ整理の可能性を広げることができた。また、単発的ではあるが同世代の競技力高いサッカー選手の測定を実施し、先行研究で示した評価基準に照らし疾走能力が極めて高いと考えられる選手のデータを13名まで増やすことができた。これらをもとに今後の分析において疾走能力高い集団の基準値が設けられると考える。さらに、競技力高いジュニア陸上短距離選手の測定が実施でき、ステップ長、ピッチの発育発達上の完成形としての比較参照データを得ることができた。 また、研究事業2年目では取得データの整理、確認を進めた。その過程でデータの不備がみつかり補正方法の検討および統計分析に耐えるデータの取捨選択を進めた。 しかし、今年度取得したデータ数は予定を下回り、さらにデータ整理過程で問題が発見したことによりデータ分析は進められず成果をまとめるまでに至っていない。また、研究事業1年目に学会発表した内容の論文投稿は進まず、研究事業の進捗は遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の所属変更にともなう業務過多のため、縦断的に追跡するために半年ごとに行っていた測定を平成31年度(令和元年度)春(3-4月)はできなかった。新規環境の多忙の中、秋(10-11月)の測定は実施することができたが今年度の新規データの取得は年1回にとどまった。また、令和2年度の春もコロナウィルス感染拡大で実施ができない状況にあり、予定していた2年以上の縦断追跡を行う被験者の数が十分に確保できていない。さらに、既存データの整理作業において、一部、ステップ長、ピッチの欠損があることが判明し、欠損箇所の再確認、補完作業の必要性が生じたが進められていない。
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今後の研究の推進方策 |
既存データを分析に耐えるよう完全にする作業が必要となっている。スプリントスタートの1歩目から10歩目までが完全にそろったデータの抽出と妥当に推測できる部分においてはその作業を進める。当初予定していた半年ごとの縦断追跡は不能であるが、秋(10-11月)に行う測定は実施し、2年にわたって測定した被験者数を増やす。ただし、コロナ感染拡大からも実施不可の可能性も高く、研究当初想定して人数の被験者は確保できない可能性も高い。その場合はケーススタディの形で整理し論文としてまとめる。 一方、他事業においてジュニア陸上選手のデータを取得することができたので、比較対照としてのデータの利用可能性も探る。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の所属異動に伴う測定回数の減少により生じた。また、その分は前所属より測定機器の借用あるいは新規購入に伴う費用(輸送費等)に使用する予定である。
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