| 研究課題/領域番号 |
18K10964
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| 研究機関 | 宮崎大学 |
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研究代表者 |
三輪 佳見 宮崎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (00182064)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 運動指導 / 教員養成 / 教師教育 |
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| 研究実績の概要 |
他者の動きを共感的に観察して動きのコツやカンを指導するためには、指導者自身が自己の動きを観察できる能力が前提として必要である。そこで、体育専攻学生を対象として自己の動きを内から感じ取れる観察能力を育成する指導を行い、2019年度にこの指導過程を現象学的運動学の立場から分析し、2020年度に論文にまとめ、査読付きの研究誌に掲載した。研究対象の学生は野球の投手をしていたが、けがで投球練習を中断し、その間に異なる投球動作を部分的に練習した。けがが治り、治療中に行っていた練習を生かし新しいフォームで投げようとしたのだがうまく投げられなかった。そのため元のフォームに戻そうとしたのだが、どのように投げればよいかわからない動感消滅を起こした。その後も投球動作の動きの感じを取り戻せなかったのだが、この学生に、今できる投げる課題を提示し、さらに、その実施した動きの感じを引き出すように問いかけることによって、学生が自己の動感を反省分析できるようになっていく過程を示した。
また、宮崎大学教育学部附属学校と共同研究を実施し、平成29年度改訂の小学校学習指導要領解説体育編に新たに例示されたラケットを用いたネット型ゲームの授業開発を進め、シミュレーション教育に必要なコンテンツの基礎資料を作成し論文にまとめた。中学生の実態から小学校で習得しておくべき動きを確認し、幼児の実態を踏まえて指導の起点を設定した。そして小学校教諭に授業内容を提案し、低学年と中学年で授業を実践してもらった。この授業実践は、小学校教諭にとっても、子どもの運動指導に関する認識を改めるものとなった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
概要で述べたように、研究成果の一部を査読付き論文としてまとめることはできた。このように成果が上がっている一方で、新型コロナ感染の影響で、実践的な研究が進められなかった。とくに自己の動きを内から感じ取れる観察能力を育成したことが、どのように運動指導力として生かされるのか実践して確かめることができなかった。
そのため当初は2020年度までの期間で計画していた研究が終わらず、１年間延長しており、「やや遅れている」と判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
子どもの運動指導を継続しながら、指導者を目指す人材のシミュレーション教育に関する研究を総括する論文をまとめる。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
理由：コロナ禍で、予定していた実践指導の期間が大幅に短縮され、学会もオンラインで行われたため、旅費をしなかったことから残額が生じた。
使用計画：子どもの運動指導を実践するために、指導アシスタントに学生を雇用して安全管理の体制を整えるとともに、指導に必要な運動用具・記録用の消耗品を購入する。また研究資料の収集、研究成果の発表のために学会に参加する。
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