本研究の目的は,継続的な有酸素性運動に伴う認知-運動制御機能の効果が,どのような運動強度や快適感情でもたらされるのか,反応時間,事象関連脳電位,快適感情尺度を用いてその機序を明らかにすることであった。高強度インターバル,中等強度,自己設定強度の3種類で一過性の効果を検討した結果,高強度インターバル運動が,快感情を向上させ,脳の実行・抑制機能に有効であることが示唆された。高強度インターバル(HIT)群,中等強度(MCT)群に週3回3ヶ月間の運動介入を実施した結果,脳の実行・抑制機能の慢性的な改善に最も効率的なのは,高強度インターバル運動であることが明らかとなった。
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