研究課題/領域番号 |
18K10981
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
木村 みさか 京都先端科学大学, バイオ環境学部, 客員研究員 (90150573)
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研究分担者 |
山田 陽介 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所, 協力研究員 (60550118)
渡邊 裕也 同志社大学, スポーツ健康科学部, 助教 (70644376)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 高齢者」 / 全身持久力 / 走りによるシャトルテスト(SSTr) / 歩きによるシャトルテスト(SSTw) / 歩いても走ってもよいシャトルテスト(新SST) |
研究実績の概要 |
本研究では、広範囲な年齢層や様々な体力レベルに適用できる簡便な全身持久力評価方法、「走っても歩いてもよいシャトルテスト(新SST)」の開発・提案を目的に、3年間の研究期間内に、以下について検討する。 1)新SSTの妥当性・安全性の検討(2018年度から2019年度):幅広い年齢で、様々な体力レベルにある男女各50名について、新SSTの妥当性と安全性について検討する。妥当性の検討は VO2MAXの測定と新SSTの成績との相関の高さで評価し、安全性については、 新SSTの測定中の心拍応答(ポラール)や主観的運動強度、体への負担度等によって評価する。なお、これら安全性に関する検討のうち、主観的運動強度については、新SSTの測定時に全対象者に対して実施し、心拍応答は一部対象者で実施する。 2)多人数による新SSTと体格(筋量)、他の体力要素、生活要因の調査(2018年度から2020年度):多人数(男女各750名)の測定を実施して、新SSTと体格(筋量)や他の体力要素との関連、生活要因との関連からデータベースの特性を明らかにする。 3)上記に基づき、新SSTの性別・年齢階級別標準値を作成(2020年度)する。 課題1)については、2018年度に予定を上回る138名(男性51名、女性81名)の運動負荷試験が実施できた。また、主観的運動強度と心拍応答による安全性の検討については、前者は全ての測定時に実施できているが、心拍応答を特に取り上げての測定はまだである。なお、新SSTについては、これまでに男性約700名、女性約1200名のデータ取得ができた。課題2)の項目(筋量や他の体力要素、生活要因など)の中では、体力項目のデータが最も多く(新SSTを測定した殆どの対象者に実施できた)、生活要因については、男性約100名、女性約400名である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度と2019年度に予定していた、課題1)の新SSTの妥当性・安全性の検討、については、2018年度に予定を上回る138名(男性51名、女性81名)の運動負荷試験が実施できた。また、主観的運動強度と心拍応答による安全性の検討については、主観的運動強度は測定に参加された全対象者に実施できているが、心拍応答まで測定できている対象者は十分とは言えない。なお、新SSTについては、これまでに男性約700名、女性約1200名のデータ取得ができた。課題2)の項目(筋量や他の体力要素、生活要因など)の中では、体力項目のデータが最も多く(新SST測定者の殆ど)、生活要因については、高齢者の場合はほぼ調査できているが、若齢者のデータ収集が十分でない。その要因は、2020年3月に予定していた測定が新型コロナの感染拡大のために、課題1)の若齢者を対象とした実験ができていないことがある。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の課題1)の新SSTの妥当性・安全性の検討については、妥当性検証のための運動負荷試験として、若年層のデータを中心に追加する予定であったが、新型コロナの影響でまだ実験ができていない。条件が整えば、2020年度はこれを加えたい。また、課題2)新SSTと体格(筋量)、他の体力要素、生活要因の関連について検討できるよう、こちらの対象者も増やす予定であったが、2020年6月に予定していた測定会は新型コロナの影響で中止せざるを得なくなった。今後も、新型コロナの感染状況によって対面の測定や調査ができない可能性がある。先ずは、最終年度(2020年度)の課題 3)新SSTの性別・年齢階級別標準値の作成にチャレンジするために、今までのデータの整理・解析を進める。そして、順次、学会においての口頭発表や、学術誌への論文投稿を予定している。解析の結果、補完調査が必要となれば、来年度以降の課題としたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
最も予算額が大きかった多周波インピーダンス分析装置『Impedimed SFB7(ImpediMed社:予算額120万)の件で:骨格筋量測定のために、従来の研究でも用いてきた多周波インピーダンス分析装置『Impedimed SFB7(ImpediMed社)』を本研究でも使用している。これまでの測定では、研究分担者(山田陽介氏)が保有する装置を用いてきた。申請者の所属する研究機関にはないため、研究計画年度内で購入予定である。
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