研究成果の概要 |
高フルクトース食に含まれる油脂の違いがラットの脂質代謝に与える影響を明らかにした。これまでに報告されてきた「大豆油による血漿コレステロール低下」,「中鎖脂肪酸による体重増加抑制, 脂肪増加抑制, 血漿中性脂肪の低下」等の作用は, 高フルクトース食摂取下では観察されなかった。一方で,「魚油による小腸グルコシダーゼ活性の上昇」,「中鎖脂肪酸による腸間膜脂肪での脂肪酸生合成遺伝子の著しい発現上昇」,「魚油による腸間膜脂肪での脂肪分解関連遺伝子の発現低下」などが観察された。これらの結果は,フルクトースと脂肪酸との相互作用の存在を示唆するものである。
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