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2018 年度 実施状況報告書

血中脂肪酸アミド類のバイオマーカーとしての有用性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K11018
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉武 淳  名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任助教 (70414349)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード脂肪酸アミド類 / 安定同位体希釈法 / 質量分析
研究実績の概要

脂肪酸は脂質メディエーターと呼ばれる様々な生理活性を有する分子に変換されることが知られている。近年、脂肪酸のカルボキシ基がアミド基に変換された脂肪酸アミド類は生体の多様な生理現象に関与していることが報告されているが、代謝メカニズムや生理活性、疾患との相関など不明な点が多い。そこで、Ⅰ)血中脂肪酸アミド類の濃度変化と疾患との相関関係およびその生理学的意義の解明、Ⅱ)脂肪酸アミド類の生体マーカーとしての有用性、Ⅲ)疾患の予防や治療に焦点を置いた脂肪酸アミド類含有食品の有用性の検討を計画した。
平成30年度は生体内における脂肪酸アミドの検出・定量法の開発を主な目的とし、質量分析機を用いた方法により検出限界が1.6 pmolの高感度な脂肪酸アミド検出法を確立した。具体的には、サンプルに内部標準として既知量の脂肪酸アミドの安定同位体を添加、アセトン処理による除タンパク後に有機溶媒ならびに固層抽出によって脂肪酸アミド類を抽出後に質量分析に供した。定量はサンプルの脂肪酸アミドのピークの面積と内部標準との面積比によって算出する、安定同位体希釈法によって算出した。この方法を用いて血清に含まれる脂肪酸アミド類を定量した結果、脂肪酸アミドの種類によって血中の濃度が数百nMから数十μMと異なり、中でもオレイン酸のカルボキシル基がアミド化したオレアミドが血中に一番多く存在する事が分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は計画していた通りに脂肪酸アミド類の同定・定量法を確立する事が出来、実際に血中の脂肪酸アミド類を定量した結果、オレアミドが豊富に存在することを見出した事から、概ね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

平成31年度は様々なモデル動物を用いて、血中に含まれる脂肪酸アミド類、特にオレアミドの存在量に着目した解析を行う予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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