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2018 年度 実施状況報告書

Adiposity変化に強く関連する生活習慣病予測因子の探索―エクソソーム解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K11020
研究機関大阪大学

研究代表者

西田 誠  大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 准教授 (00379273)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード生活習慣病 / リスク因子 / エクソソーム / 肥満
研究実績の概要

生活習慣病の発症には、遺伝的因子と環境因子が関与する。環境因子の影響を強く受ける
BMI・腹囲のadiposityの経年的変化に伴い、生活習慣病関連の検査値は当然変化するが、その変化の少ない人も認められる。そこで本研究においては、adiposity変化に伴い検査値が変化しない群は、遺伝的に疾患抵抗性が高いと仮定。この群との比較によりadiposity変化に強く関連する新規の生活習慣病予測因子を同定するものである。
磁気ビーズ法を用いたエクソソーム抽出を行うことが本研究の特徴であるが、本年度はこの手法が安定的にできるようマウスにおいて調整を重ねてきた。また健診サンプルにおいては、匿名化したデータの経時的な変化を簡単に解析できるシステムを構築。まず始めにアルコール摂取頻度が、その後の高血圧発症に影響を及ぼしていることを明らかにし報告した(全国保健管理集会 2018)。このシステムを使い上記2群間の比較を開始。エクソソーム解析のターゲットとする集団を選択するため、データを蓄積している。
またこれまで評価を行ってきたαKlothoの喫煙に対する影響に明確な男女差があることを示し報告(CCA2018)。今後の解析においても男女での検討が必要であると考えられた。さらに将来の新規生活習慣病予測因子として重要と考えているHDL結合miRNAの測定にむけて、HDL結合蛋白のshotgunプロテオミクス解析を行い報告し(J Clin Lipidol 2019)、基礎データの蓄積をおこなっている。
以上、これまで継続してきた研究成果をまとめつつ、次年度の本研究に向けた準備を整えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は、健診データや血清サンプルを用いて研究代表者がこれまで行ってきた基盤研究の延長にあるものである。その点では、順調にデータが蓄積され、論文報告、学会発表も十分行えていると考えている。しかし、本研究のエクソソーム抽出によるmiRNAの評価については、手技的な問題から予定よりやや遅れており、周辺のデータ整備・蓄積が先行してしまったため、予定よりやや遅れているとした。

今後の研究の推進方策

次年度は、周辺データの整備・蓄積が十分なされており、エクソソーム抽出による評価に集中できるため、遅れは取り戻せると考えている。

次年度使用額が生じた理由

計画に関する施設環境の変化のため計画が遅れ、必要物品の購入が少なくなったため。
具体的には、動物モデルにおいてエクソソームの抽出を開始しており、そこで技術を蓄積しつつ、ヒトのサンプルを検討する予定であった。しかし動物実験施設の大幅改修の予定が明らかになり、マウスの研究を先行せざるを得なくなったため、ヒトサンプルでのエクソソームの抽出を次年度に変更。それに伴い次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Shotgun proteomic analysis reveals proteome alterations in HDL of patients with cholesteryl ester transfer protein deficiency.2019

    • 著者名/発表者名
      Okada T, Ohama T, Takafuji K, Kanno K, Matsuda H, Sairyo M, Zhu Y, Saga A, Kobayashi T, Masuda D, Koseki M, Nishida M, Sakata Y, Yamashita S.
    • 雑誌名

      J Clin Lipidol

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      doi: 10.1016/j.jacl.2019.01.002

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rivaroxaban Suppresses the Progression of Ischemic Cardiomyopathy in a Murine Model of Diet-Induced Myocardial Infarction.2019

    • 著者名/発表者名
      Liu J, Nishida M, Inui H, Chang J, Zhu Y, Kanno K, Matsuda H, Sairyo M, Okada T, Nakaoka H, Ohama T, Masuda D, Koseki M, Yamashita S, Sakata Y.
    • 雑誌名

      J Atheroscler Thromb

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      doi: 10.5551/jat.48405

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An implication of Klotho-related molecules in different smoking-related health outcomes between men and women.2018

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi K, Nishida M, Yamamoto R, Koseki M, Moriyama T, Yamauchi-Takihara K.
    • 雑誌名

      Clin Chim Acta

      巻: 476 ページ: 44-48

    • DOI

      doi: 10.1016/j.cca.2017.11.007

    • 査読あり
  • [学会発表] 10年間の腹囲・BMIの変動と危険因子、生活習慣の関連2018

    • 著者名/発表者名
      西田 誠, 中西 香織, 小関 正博, 種池 学, 山本 陵平, 山下 静也, 守山 敏樹, 瀧原 圭子
    • 学会等名
      第50回日本動脈硬化学会総会
  • [学会発表] 性別とBMIによって、飲酒による高血圧発症リスクが異なる2018

    • 著者名/発表者名
      鶴飼 朱美, 山本 陵平, 明石 美智子, 梅野 有希, 川村 淳子, 熊谷 一代, 村井 教子, 姫ヶ迫 由美, 中西 香織, 種池 学, 西田 誠, 瀧原 圭子, 守山 敏樹
    • 学会等名
      第56回全国大学保健管理研究集会

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公開日: 2019-12-27  

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