研究課題/領域番号 |
18K11026
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 順子 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 研究員 (70761401)
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研究分担者 |
木村 和哲 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00423848)
片岡 智哉 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (20737928)
川出 義浩 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (20738439)
前田 康博 藤田医科大学, 共同利用研究推進施設, 講師 (60275146)
堀田 祐志 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師 (90637563)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 炭水化物 / ダイエット / 血管内皮 / 内皮機能 / 性機能 |
研究実績の概要 |
食生活の欧米化による肥満者の増加が進む一方で、ダイエットも流行している。近年のダイエットブームの中、炭水化物制限食による『低インスリンダイエット』が流行している。この『低インスリンダイエット』はRobert Atkins博士が提唱したもので、血糖値の上がりにくい食品を食べ、インスリンの過剰な分泌を抑えることでダイエットが可能というものである。この方法で減量に成功した人も多いが、その危険性も報告されている。スウェーデンで4万人以上の女性を対象に行われた研究では、炭水化物制限食を摂取していたグループで心血管疾患の発症リスクを高め、突然死を引き起こす可能性が示唆されている。 本研究では、『低インスリンダイエット』が男性性機能へ及ぼす影響を解明し、心血管機能への影響および回復可能性を男性ホルモンに着目して解明する。本研究では、下記の①『低インスリンダイエット』による性機能への影響、②『低インスリンダイエット』による心血管機能への影響、③通常食に戻したときの回復可能性の検討の3つの項目に着目して研究を遂行する。 本研究では実験モデルとして、性成熟が完了した12週齢の雄性Wistar STラットを用い、『低インスリンダイエット』として炭水化物制限食(low-carbohydrate diet; LCD)を飼料として与えるLCD群と通常食を与える通常食群の2群を作成した。ICP測定の結果、LCD群(0.41±0.02)は通常食群(0.71±0.05)と比べて勃起機能が有意に低下した(p<0.05)。また、等尺性張力測定の結果、アセチルコリンに対する反応性の低下も観察され、血管内皮機能障害が観察された。Real-time PCR法の結果、LCD群ではnNOS mRNAやVEGF-A mRNAの低下が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットに対してLCDの投与を行っているが、飼育施設に限りがあり、他の研究との兼ね合いから実験に制限が生じてしまっている。今後もできうる限り実験を進行していく。
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今後の研究の推進方策 |
本研究により、炭水化物制限のような極端な食生活により、ラットの血管内皮機能障害及び男性性機能障害の発症が示唆された。今後は障害発症の詳細なメカニズムを明らかにする。また、通常食に戻した際の回復可能性を評価する。
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