研究課題
本研究は多チャンネルの舌骨上筋群表面筋電位を用いて、異なる食物物性によって表面筋電位パタンが異なるか否か、またその分類化について検討し、舌骨上筋群の筋活動パタンによって食品分類する研究である。最終的には、舌骨上筋群の筋電位パタンを通じて摂取食品の適正化を図ることを目標としている。2021年度は、多チャンネル筋電計を用いて舌骨上筋群の活動パタン解析を通じて①口腔への取り込み、②咀嚼、③食物移送、④嚥下反射の活動を検出可能かを異なる物性の食物で計測をした。食品は、コンビニエンスストアで販売されている食品から選択した。これらの食品を、硬さ、凝集性、付着性の3つの視点で分類した。2020年度では健常若年者12名に対して計測をし口腔期の違いが示されたため、2021年度については口腔期と咽頭期それぞれ検討を行った。それぞれの特徴については、嚥下調整食のコードが低い食品の場合咀嚼に相当する筋活動パタンは検出されず取り込み・口腔移送・嚥下のみのパタンとなった。硬さのパラメータが増すごとに咀嚼に相当する筋活動が延長するパタン、凝集性や付着性が増すことが口腔処理時間の延長につながることを確認した。凝集性と付着性の関係については、凝集性が低い場合は咀嚼運動が加わることも判明した。上記①~④のパタンを総合的に捉えることで、舌骨上筋群の筋解析のみで摂取食品推定を実施した。2021年度の検討結果から、我々の最終目標である舌骨上筋群の筋活動を用いた食品分類は、舌骨上筋群の筋活動によって口腔運動を4つに分割し、食品群を群分けすることができた。
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