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2020 年度 研究成果報告書

真の大腸粘液増大に貢献する難消化性糖質とその核心的な要因

研究課題

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研究課題/領域番号 18K11048
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関名寄市立大学

研究代表者

田邊 宏基  名寄市立大学, 保健福祉学部, 講師 (60573920)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードビートファイバー / ムチン / 腸内細菌
研究成果の概要

ビートファイバーの摂取はラット盲腸内ムチン量を有意に増加させた。盲腸内pHは低下せず、菌によるムチン分解活性も増加している状況で盲腸粘膜におけるMuc遺伝子発現量が増加していることから、ムチン分解抑制ではなく、ムチン合成量の増加によって粘液量を増加させていることが明らかになった。有機溶媒抽出により盲腸内で増加した7画分を得たが、いずれもムチン合成促進能を持たなかった。盲腸内で増加した菌はRuminococcus、Oscillospira、Lactobacillus、Bacteroidesであったが、いずれかの菌が直接的もしくは分泌される物質によって間接的にムチン合成を促進させる可能性がある。

自由記述の分野

栄養化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

潰瘍性大腸炎は大腸粘膜に潰瘍、糜爛を形成する原因不明の非特異性炎症疾患であり、クローン病とともに難病指定されている。O’Connellらは大腸粘液量の低下および質の変化と潰瘍性大腸炎発症との関係を示唆している。クローン病もJoossensらが同様の指摘をしている。これらの報告は大腸粘液を正常に分泌し続けることの重要性を示している。食物繊維は粘液分泌を促進するが、粘膜への物理的刺激や低pH刺激によるものが多く、腸管を傷めることなく粘液量を増大させる食物繊維はビートファイバーなどに限られている。本研究はこの機序を明らかにし、潰瘍性大腸炎およびクローン病の発症を低減させることに貢献すると考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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