研究課題
ポリアミンの非アルコール性脂肪性肝炎モデルマウスに対する抑制効果を調べる実験を行った。7週齢、雄のdb/dbマウスを30匹購入し、1週間環境に馴化させた後、以下の5群に分けた(各群6匹);①コントロール群、②CDAHFD群、③スペルミン群、④スペルミジン群、⑤プトレシン群。コントロール群には普通食と水道水、CDAHFD群にはコリン欠乏メチオニン減量高脂肪食(CDAHFD)と水道水、スペルミン群にはCDAHFDと0.4g/Lスペルミン添加水道水、スペルミジン群にはCDAHFDと0.4g/Lスペルミジン添加水道水、プトレシン群にはCDAHFDと0.4g/Lプトレシン添加水道水を自由摂取させた。各ポリアミンの投与量は予備実験のデータを参考に決定した。6週間後に全マウスを屠殺した。摂食量や摂取カロリーは、CDAHFD群はコントロール群よりも有意に低く、プトレシン群はCDAHFD群よりも有意に高かった。飲水量は、CDAHFD群はコントロール群よりも有意に低く、スペルミジン群はCDAHFD群よりも有意に高かった。体重や肝重量は、CDAHFD群がコントロール群よりも有意に重いが、各ポリアミン投与による明瞭な効果は見られなかった。血清データにて、ASTやALT値は、CDAHFD群はコントロール群よりも有意に高く、プトレシン群はCDAHFD群よりも低値であった。総コレステロール値は、CDAHFD群はコントロール群よりも有意に高いが、各ポリアミン投与による明瞭な効果は見られなかった。トリグリセリド値は、CDAHFD群はコントロール群よりも低値であり、プトレシン群はCDAHFD群よりもさらに低値であった。グルコース値は、CDAHFD群はコントロール群よりも有意に低いが、各ポリアミン投与による明瞭な効果は見られなかった。現在、組織病理学的解析や分子的解析を進めている。
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Alcohol
巻: 87 ページ: 51-61
10.1016/j.alcohol.2020.04.004
Nutrients
巻: 12 ページ: -
10.3390/nu12123886