研究課題/領域番号 |
18K11060
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
中村 恭子 近畿大学, 薬学総合研究所, 講師 (10512197)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 食後高血糖 / 食餌の性状 / GLP-1 |
研究実績の概要 |
申請者は2型糖尿病の発症に重要な要素の一つである食後高血糖において、特に食直後の急激な血糖値の上昇には食後の肝臓におけるグルカゴン様-1 (GLP-1) シグナル系の障害による糖新生亢進が関与する可能性を見出している。 本研究の目的は、2型糖尿病モデルマウスを用い、2型糖尿病発症の前段階から発症への過程において、固形状および粉状といった食餌の性状の違いが小腸からのGLP-1分泌、胃粘膜および肝臓でのGLP-1シグナル系を介した食後の血糖値制御の変化に伴う糖尿病発症の遅延もしくは促進をもたらすのかどうかについて明らかにすることである。 そこで糖尿病前段階から発症過程での検討を行うため、自然発症2型糖尿病モデルである ob/ob マウスを用いて、血糖値が上昇し始める4週齢から固形状および粉状の通常食餌で飼育し8週齢まで実験を行う。飼育中は1週間毎に決まった時間に体重測定、血糖値およびヘモグロビンA1cの測定を行う。またGLP-1濃度についても測定する。 現在の研究室での実験環境に問題があり、有機溶媒を扱う際はドラフト内で作業しなくてはいけないが、無防備に行っているため有機溶媒を用いた実験をされるとものすごい臭いで頭痛等が生じて研究室に居ることが出来なくなってしまった事がある。動物実験施設も医学部とは仕様が異なるため、今回の動物実験申請において医学部の動物実験施設で行えるように申請した。今後行っていく実験で食餌の性状について固形状および粉状以外にも含有水分を調節した食餌等も検討していくので、その方法について今までに報告されている論文を参考に計画を立てた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
送れている理由として、現在の研究室での実験環境に問題があることである。例えば有機溶媒を扱う際はドラフト内で作業しなくてはいけないが、無防備に行っているため有機溶媒を用いた実験をされるとものすごい臭いで頭痛等が生じて研究室に居ることが出来なくなってしまった事がある。動物実験施設も医学部とは仕様が異なるため、今回の動物実験申請において医学部の動物実験施設で実験が行えるように申請した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究については、糖尿病モデルマウスを用いて食餌の性状の違いによる糖尿病発症への影響について解析するために、固形状および粉状に加えて食餌に含まれる水分量を調節した食餌についても検討を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 申請者の現在の研究室での実験環境に問題があり、また動物実験施設の仕様が医学部と異なっていたため、動物を用いた実験が困難になったことで計画予定していた実験を行うことが出来なかった。 (使用計画) 次年度においては研究室の引っ越し等があるので、動物を用いた実験および研究室での実験試料の解析について出来る範囲で行っていく。
|