研究課題
生活習慣病等の予防を目指したJ-MICC Study大幸研究(約5000名の名古屋市民を対象)のデータ、及び、検体を主に使用して研究を実施した。1.本年度は、昨年度に学会発表を行った成果について、論文を作成し投稿の準備を行った。約2,000人の名古屋市民を対象にした疫学調査では、女性は森林散策を高頻度で行っているグループほど、有意に不眠症の疑いが少なかった。一方、男性では関連は認められなかった。次年度に投稿し、公表を目指す。2.安全に森林浴を楽しむためには、リスク管理も必要であるため、リスクに着目した検討も行った。花粉症シーズンには花粉の暴露を避けることが推奨されているが、一般住民がどのような行動をしているのか知見がほとんどなかったため、検証した。2,000名以上の名古屋市民を対象にデータ解析を行ったところ、花粉症がある人の半数近くの人が、花粉症シーズンでも森林に行っていることが明らかになった。3.年度の後半からは遺伝子解析にも着手した。過年度に遺伝子解析を行った時計遺伝子Per3 VNTRについてデータ解析を実施したところ、所期の目的としていた睡眠時間等との関連は認められなった。一方、乳がん罹患歴と関連を検証したところ関連が認められたため、学会発表を行なった。名古屋市の女性1500人以上を対象にした調査では、Per3 VNTR 5/5型のグループは4/4型、4/5型に比べ、乳がん罹患歴が有意に高かった。
3: やや遅れている
PCRの消耗品が入手困難であったため、遺伝子解析等に遅れが生じた。
遺伝子解析を完了する。また、論文投稿の準備を進め、投稿し、公表することを目指す。
夏ごろまでPCR消耗品が入手困難な状況が続いていたため、遺伝子解析に遅れが生じた。次年度は、遺伝子解析の打ち合わせのための旅費、成果発表の旅費、及び、論文投稿・掲載費に使用する予定である。
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PLOS ONE
巻: 16 ページ: e0247926
10.1371/journal.pone.0247926