マウス筋芽細胞株C2C12にスフィンゴミエリン合成酵素Sms1,Sms2の強制発現によって筋核数の多い巨大な筋管が形成されること,siRNAを用いたノックダウンによって筋管形成が抑制されることを明らかにした。Sms1の強制発現によって,筋分化制御因子MyoD,Myf5,myogenin,MRF4の発現量に大きな変化は見られなかった。その一方で,筋細胞融合関連タンパク質myomaker陽性シグナルの増加が検出された。スフィンゴミエリン合成酵素の強制発現によってもたらされるスフィンゴミエリンの増加は,筋分化でなく,筋細胞の融合を促進し,巨大な筋管が形成されることが明らかになった。
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