研究課題/領域番号 |
18K11098
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
栗原 美香 滋賀医科大学, 医学部, 栄養士 (90467374)
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研究分担者 |
佐々木 雅也 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (40242979)
海老根 直之 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (30404370)
檜垣 靖樹 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10228702)
安方 惇 東亜大学, 人間科学部, 准教授 (20759253)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ALS / REE / 代謝亢進 / 体組成 / 呼吸機能検査 |
研究実績の概要 |
ALS患者において、気管切開下陽圧換気症例を対象とした検討では、エネルギー消費量は低下するとも報告されている(Ichihara N, Amyotroph Lateral Scler. 2012)。一方、非侵襲的陽圧人工呼吸療法導入予定の症例のエネルギー消費量は明らかとなっていないのが現状である。非侵襲的陽圧人工呼吸療法導入予定の症例において20歳から79歳までのALS患者約10名を対象を計画し、二重標識水法により総エネルギー消費量(TEE)を求め、TEEをBEEで除して代謝亢進率を算出した。コロナ禍での研究であり、測定可能であった症例は4名であった。4例中1例は、測定後にstageⅢの前立腺がんの併発が発覚し、代謝亢進に影響するため除外した。代謝亢進率は3例の平均は0.97であった。Ichiharaらの報告では気管切開下陽圧換気症例で0.85とであった。今後さらに症例を集め、検討が必要である。 また、人工呼吸器未装着のALS患者20例(男性36人、女性6人)に間接熱量測定にて安静時エネルギー代謝量(REE)と体組成分析、呼吸機能検査を施行した。REEは、すべての患者および男性でBEEよりも有意に高かったが、女性では有意差はなかった。TEEの比較結果は、同じ活動係数を用いたため同様の結果であった。間接熱量測定により測定したREEに影響を及ぼす因子を見出すために単回帰分析を行った。男性の性別、身長、BW、BMI、BEE、FFM、SMI、および一回換気量は、REEと有意に関連していた。SMIと%FVCは、REE/FFMに影響を与える重要な要因であった。REEの予測式を開発するために、パラメータBEE、SMI、および一回換気量をstepwise法を行った。BEEと一回換気量が有意な要因であることが判明し、呼吸器を使用していないALS患者のREEを予測するために次の式を導き出した。
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