睡眠障害は、高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態である“フレイル”や死亡率の上昇のリスクの一つであり、高齢者の健康に重大な悪影響を及ぼすことが明らかになっているため、睡眠状況を正確に把握し、その後の機能低下予防につなげることが喫緊の課題と言える。高齢者の機能低下予防をはかるために、本尺度による睡眠状況の把握の重要性を示すことによって、高齢者の睡眠のスクリーニング評価をするうえでの新たなゴールドスタンダードとなる可能性があると考える。
|