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2023 年度 実績報告書

生活習慣病の発症に対する肝内脂肪蓄積の直接的影響とそのメカニズムに関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K11132
研究機関大阪公立大学

研究代表者

福本 真也  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90381996)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード肝内脂肪 / 内臓脂肪 / 2型糖尿病 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / キサンチン酸化還元酵素 / 内臓肥満 / NAFLD / 血管内皮機能
研究実績の概要

2018年度は主に非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)あるいは肝内脂肪蓄積量と2型糖尿病(T2DM)との関係について横断的に検討を行った。T2DMの併存とNAFLDとの関連は直接的でなく内臓脂肪蓄積を介したものであることが示唆された。2019年度以降では、NAFLDがT2DMを発症させる原因物質の候補の1つとして血漿中キサンチン酸化還元酵素(XOR)活性を中心に検討した。その検討の結果、①NAFLDで惹起されるインスリン抵抗性が内臓肥満とは独立して血中XOR活性と相関すること、②ヒトでは唯一肝内で産生されるXORの血中活性が尿酸レベルと相関すること、③12ヵ月でのXOR活性の変化が尿酸の変化と相関すること、④酸化ストレスに影響を受ける血圧と血中XOR活性が関連すること、⑤尿酸はXOR活性とは独立して酸化ストレスの上昇に寄与すること、⑥インスリン抵抗性がXORを活性化させること、⑦コロナ禍では脂肪肝と関連した代謝異常に影響を及ぼしたこと、⑧XOR活性は尿酸値と独立して血管内皮機能に関与することを順次論文報告し、NAFLDがインスリン抵抗性とXORを介して糖尿病や動脈硬化の発症と関連する可能性を示唆した。また、糖尿病発症に関するコホート研究では、コロナ禍の影響で受診者が著明に減少し、想定外にリピーターデータが不足したため研究期間の延長を余儀なくされたが、コホート研究の対象者エントリー期間を2015-2017年度に延長し、観察期間も2022年度まで延長することで、縦断解析が可能なサンプル数を確保することが可能となった。2023年度にはデータ回収を完了し、Cox比例ハザード解析にて、NAFLDが内臓肥満とは独立してDM発症のリスクとなることを初めて明らかにした。現在論文投稿準備中である。最終的に本課題の主要な解析を完了した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Association of plasma xanthine oxidoreductase activity with vascular endothelial function independent of serum uric acid level: MedCity21 health examination registry2023

    • 著者名/発表者名
      Kurajoh Masafumi、Fukumoto Shinya、Akari Seigo、Murase Takayo、Nakamura Takashi、Ihara Yasutaka、Imai Takumi、Nagata Yuki、Morioka Tomoaki、Mori Katsuhito、Imanishi Yasuo、Watanabe Toshio、Emoto Masanori
    • 雑誌名

      IJC Heart & Vasculature

      巻: 48 ページ: 101264~101264

    • DOI

      10.1016/j.ijcha.2023.101264

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 血漿中キサンチン酸化還元酵素活性は血清尿酸値と独立して血管内皮機能と関連する2023

    • 著者名/発表者名
      藏城雅文、福本真也、赤利精悟、村瀬貴代、中村敬志、井原康貴、今井匠、永田友貴、森岡与明、森克仁、今西康雄、繪本正憲
    • 学会等名
      第96回日本内分泌学会学術総会

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公開日: 2024-12-25  

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