研究課題
基盤研究(C)
離散凸整数計画問題とは,与えられた制約の下で離散凸関数を最小化する整数ベクトルを求める,という離散最適化問題である.本研究では,問題の入力に不確実性が生じる「ロバスト離散凸整数計画問題」という新たな問題を考えた.離散凸解析の理論とアルゴリズムにおける応募者のこれまでの研究成果を生かし,解の品質および計算時間に関して理論的な保証を与えるアルゴリズムの構築を目指した.その結果,様々な離散最適化問題のロバスト版に対して興味深い研究成果を得ることが出来た.
離散最適化
既存の離散最適化アルゴリズムは問題の入力データが正確に与えられたと言う前提で適用されるが,実際に解くべき問題においては,与えられた入力データが正確に分からないという状況が一般的である.このような理論と現実のギャップを埋めるための一助として,本研究成果は役立つと考えている.また,現実問題からの要請に基づき新たな問題の枠組みを提案したが,これにより研究の新たな方向性を見いだすことができ,離散最適化分野のさらなる発展に貢献できるものと思われる.