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2020 年度 実施状況報告書

新たなデータ融合型深層学習手法に基づくびまん性肺疾患診断法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K11190
研究機関成蹊大学

研究代表者

小森 理  成蹊大学, 理工学部, 准教授 (60586379)

研究分担者 江口 真透  統計数理研究所, 数理・推論研究系, 教授 (10168776)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードevidence-based medicine / 機械学習 / 準線形モデル / データ融合
研究実績の概要

コロナの影響で臨床データと病理データの収集ができず,今年度は画像データの解析とデータ融合のための統計手法の開発を行った.
具体的には「12病変」の推定結果(清野,2017)を踏まえ,肺疾患の診断において医者が経験的に注目している部位と深層学習法によりAIが注目する部位を比較し,AIが独自に注目している部位を明らかにし新たな医学的な知見を獲得することを試みた.特に深層学習法特に畳み込みニューラルネットワークに基づき.統計解析ソフトRとPythonを用いて実際にプログラムを組み,文献から収集された肺疾患データの解析に着手した.またGrad-CAMなどの手法を用いてAIが着目する部位の可視化を行った.また大量の外部データを学習したVGG16モデルなどを用いて,病変予測の精度の改善を試みた. 膨大なパラメータのチューニングを工夫することで,従来法に比べ良い結果を得ることができた.またデータ融合のためのクラスタリングの手法を新たに開発し,論文としてまとめた(Komori, O and Eguchi, S., Entropy(2021)).この手法は準線形モデルをもとにしてエネルギー関数を定義し,k-means, fuzzy c-means, Guassian mixture modelを統一的に扱う枠組みを提案した.本研究においては準線形モデルの各コンポーネントに,それぞれ臨床データ,病理データ,画像データを組み込むことで,異なる性質をもったデータを統一的に扱うことができることを意味する.データ取集が終わり次第,データ融合による本格的な解析に進む.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナの影響で臨床,画像,病理のデータのうち,臨床と病理のデータの収集と整備が事実上進まなくなってしまった.その代わり画像データの解析を進め,そのための統計手法の開発に注力した.

今後の研究の推進方策

コロナの影響が落ち着き次第,データの収集整備を急ぐとともに,画像データ解析においては以下の手順で進める予定である.
1.Grad-CAMによる可視化の精度を改善し,AI(CNN)が着目する部位を明らかにする.またScore-CAMのような最近の可視化法も試みる.
2.文献データの他にクローニングにより得られたデータを用い,判別精度のさらなる改善を試みる.またImageNetのデータを用いた転移学習の効果を確認する.
3.より医学的に意味のある病名の判別解析に取り組み,病変予測と同様に重要な部位の可視化と判別精度の向上を試みる.
4. 得られた知見を論文としてまとめる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A Unified Formulation of k-Means, Fuzzy c-Means and Gaussian Mixture Model by the Kolmogorov-Nagumo Average2021

    • 著者名/発表者名
      Osamu Komori and Shinto Eguchi
    • 雑誌名

      Entropy

      巻: 23 ページ: 1-21

    • DOI

      10.3390/e23050518

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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