研究課題/領域番号 |
18K11194
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
手良向 聡 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20359798)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 臨床試験デザイン / ベイズ流統計学 / 適応的デザイン / 中間モニタリング / 希少疾患 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、医薬品・医療機器・再生医療製品など多様な先端医療技術を正しく評価するために、ベイズ流統計学に基づく意思決定を適応的に用いる臨床試 験デザインを開発することである。本年度はテーマ1:バスケット試験の新規デザインの開発を行い、「A Bayesian basket trial design that borrows information across strata based on the similarity between the posterior distributions of the response probability」というタイトルの論文がBiometrical Journal誌に2019年10月に掲載された。テーマ2:中間モニタリング方法の開発、及びテーマ3:既存データの利用法に関する研究については、国内外の規制動向(ガイダンスなど)を注視しながら、文献収集及びレビューを実施中である。また、希少疾患の臨床試験の事後的解析にベイズ流の方法を活用した事例が「再生医療製品におけるレギュラトリーサイエンスの要諦」医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス誌に掲載された。さらに、ベイズ流標本サイズ設定(2値変数、単群)を簡便に行えるツール(Shinyアプリケーション利用)を開発し、教室HPに公開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
テーマの1つであるバスケット試験デザインの開発について、論文掲載(Biometrical Journal, 2019.10)が完了し、ベイズ流標本サイズ設定に関するwebツールの開発・公開を行ったことから、ほぼ予定通りの進捗である。
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今後の研究の推進方策 |
ベイズ流臨床試験デザインの適応事例は徐々に増加してきているが、引き続き研究者や臨床試験グループに働きかけを行って、適応事例を増やしてくことが必要である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響による学会の中止等により、3月は旅費の使用ができなかった。次年度もその影響があるため、旅費の使用が困難かもしれないが、研究集会の開催や謝金の使用などを計画している。
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