MTシステムに関連し,次の研究を行った. ①MT法はサンプルサイズが項目数よりも小さいと相関係数行列の逆行列を求めることができないので機能しない.そこで,項目数を小さくしてリサンプリングしたうえでアンサンブル学習を実施することが1つの解決法として考えられる.しかし,それでは過学習となることがしばしばある.そこで,さらに枝刈りを取り入れることが考えられる.本研究では,そのようなアイディアを採用して,精度の向上を図った.その成果を国際会議(Asian Network for Quality Online)で発表した.その発表に対して,Best Paper Awardに選出された. ②MTシステムの手法の一つであるT法は,回帰問題に適用される手法である.T法には,いくつかの改良版が提案されている.一方,正則化回帰が注目されている.これは,スパースモデイングを用いて自動的に変数選択を行う手法である.これらの考え方を融合させて,スパースモデリングをT法の改良版のひとつのTa法に応用し,その性能を従来のT法,回帰分析,Lasso回帰,リッジ回帰などと比較・評価した.そして,精度が向上できる場合とできない場合とについて考察を深めた.これらの成果を国際会議(Asian Network for Quality Online)で発表した. ③日本と中国の銀行のパフォーマンスの比較研究を行った.各種財務データを用いて検討する中で,異常値検出の観点からMT法を適用した.これらの成果を国際会議(Asian Network for Quality Online)で発表した.
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