システムLSIのアナログ回路部分の故障検出を製造工程からシステムの動作時までいつでも行うことの出来る機構の開発を主たる目的として研究を行った。本研究ではアナログ混載システムLSIで多用される基準電源回路とΔΣ変調器をモチーフとし、回路のインパルス応答に基づいた回路素子の開放/短絡などのカタストロフィック故障を検出できる故障検出システムの開発を行い、回路シミュレーションと実チップによる試作/測定の結果、回路素子の開放/短絡については86%から95%の検出が出来ることを確認した。また、回路に付加回路を追加してカオス発振回路を構成することで、回路素子のパラメトリック故障を検出できる見込みが立った。
|