研究課題/領域番号 |
18K11278
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
小川 将克 上智大学, 理工学部, 教授 (90624411)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 無線LAN / CSI / 移動方向推定 / 位置推定 / 物体識別 / 回転数測定 / 水量推定 |
研究実績の概要 |
2021年度の研究実績は,国際会議1件,研究会・大会13件(内,招待講演2件),商業イベントでの講演2件,商業雑誌記事2件(内,インタビュー記事1件)であった. 2021年度も,新型コロナウイルス感染防止対策として,密になることを避ける必要があったために,群衆状態での実験を実施できなかったが,群衆行動に関わる移動方向推定や位置推定の研究を実施した.さらに,チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)を利用したユースケースとして,物質推定,プロペラ回転数測定,骨格推定,水量推定の研究を実施した. 主な研究成果:移動方向推定にあたっては,キャンパスやオフィスの廊下の天井に設置された無線LANアクセスポイントの利活用を想定して,高精度に推定するための無線LANアクセスポイント数や設置場所について明らかにした.さらに,リアルタイム推定手法について検討し,高効率に推定するための機械学習アルゴリズムについて明らかにした.プロペラ回転数測定では,CSIを周波数分析することで,プロペラ材質がアルミであれば,プロペラの刃長に関わらず遠距離から高精度に測定できることを明らかにするとともに,プロペラ材質がアクリルの場合においては,遠距離から高精度で測定するための刃長の条件を明らかにした.水量推定では,事前学習に利用する水量の間隔が疎であっても,高精度に推定するためのアンテナの設置方法について明らかにした. また,IEEE802.11bfの標準化動向について,学会や商業イベントでの招待講演や,商業雑誌における記事の掲載を行い,本研究に関する無線LANセンシングについて世間に広めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は,新型コロナウイルス感染防止対策として,密になることを避ける必要があった.群衆状態ではないが,移動方向識別や位置推定などの関連する研究には取り組めた.
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今後の研究の推進方策 |
群衆行動に関わる移動方向推定や位置推定,多様なサービス創出のためにチャネル状態情報(CSI: Channel State Information)を利用した研究を進める予定である. さらに,IEEE802.11bfの標準化動向を調査し,導入予定である機能を模擬したシステムを構築して測定を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染防止対策により,実験を実施できない期間が生じたために,次年度使用額が生じた. 2022年度は,研究発表を重点的に実施する予定である.
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