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2020 年度 実績報告書

セキュアなキャンパスネットワークのための能動型マルウェア検出システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K11296
研究機関九州工業大学

研究代表者

佐藤 彰洋  九州工業大学, 情報基盤センター, 助教 (30609376)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードネットワークセキュリティ / DGAマルウェア / ドメイン名 / 機械学習
研究実績の概要

大学におけるBYODの実現のため,キャンパスネットワークで観測される通信のみからマルウェアを検出することが求められる.しかしながら,ネットワークで観測されるマルウェアの通信は非常に限定的であり,且つマルウェアは自身の通信を隠蔽する仕組みを有する.そこで本研究では,DNSに対する膨大な数の名前解決要求から存在期間が極端に短い悪性ドメインの判別を実現する.本研究の特徴は,DNSの名前解決要求のみから感染の疑わしい端末を特定できる点,その名前解決の応答を書き換えコールバック先を強制的に変更することでマルウェアに関する能動的な情報収集ができる点にある.
本研究は核となる3つの技術,(a)C&Cドメイン検出技術,(b)ドメイン選択技術,(c)マルウェア解析技術から成る.本研究課題の最終年となる2020年度は「マルウェア解析技術」の確立と,それら3つの技術を統合した総合評価を実施した.
マルウェア解析技術は,C&Cドメイン検出技術の精度向上を補助するため,感染が疑われる端末からマルウェアに関する情報を能動的に収集する.具体的なアプローチは,C&Cのドメインと判断された名前解決に対して,正規の内容に代わり情報収集システムのアドレスを返答する.これにより感染が疑われる端末が情報収集システムに送信する内容に基づいて感染の有無を判定する.留意すべきは,書き変えるのが本来NXDOMAIN応答を返す名前解決であるため,一般的な利用を全く阻害しない点である.
また,3つの技術を統合した総合評価のため,九州工業大学のキャンパスネットワークにおいて実証実験を行った.その結果,1ヶ月間に観測された3,304,505のNXDOMAIN応答を返すDNSクエリから,6520の感染が疑われる悪性クエリを検出できることが明らかになった.これにより本研究成果の有用性を実証した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 辞書に基づくDGAマルウェアに起因した悪性ドメインの判別2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤 彰洋, 福田 豊, 井上 純一, 中村 豊
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 62 ページ: 829--837

    • 査読あり
  • [雑誌論文] DGAマルウェアにより自動生成された悪性ドメインの判別2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤 彰洋, 林 豊洋, 和田 数字郎, 福田 豊
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 62 ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Superficial Analysis Approach for Identifying Malicious Domain Names Generated by DGA Malware2020

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Satoh, Yutaka Fukuda, Toyohiro Hayashi, Gen Kitagata
    • 雑誌名

      IEEE Open Journal of the Communications Society

      巻: 1 ページ: 1837--1849

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Identifying Malicious Domain Names Caused by Dictionary-based DGA Bots2021

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Satoh, Yutaka Nakamura, Gen Kitagata
    • 学会等名
      RIEC Annual Meeting on Cooperative Research Projects
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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