音データへの情報秘匿の有無を、秘匿前の音データ無しでブラインド検出する手法を複数検討した。音波形データの最下位ビットに情報秘匿する手法に対しては、最高周波数近傍のエネルギー時間変化の統計量を用いて検出が可能であった。一方、2019年に公開された 10,000ファイルの音楽データである Audio Steganalysis Dataset に対しては、上記手法は無効であった。このため検査対象信号に対して情報秘匿を行い、その秘匿前後の差異から、秘匿の検出が可能な信号を選別する手法を開発した。AMR音声符号化データへの情報秘匿に対しては、符号化データの統計的性質を基に既存手法より高い検出率を得た。
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